ホラーの巨匠が撮った「北川景子」 緊縛シーンも

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 北川景子が軟禁される。その上、手錠をはめられ足枷をされて、天井から吊るされ嬲(なぶ)られる――。

 11月2日公開「スマホを落としただけなのに」には、こんな場面もあるようだ。

 北川演じる麻美は、ごく普通の派遣社員。が、ある日、彼氏の富田(田中圭)がタクシーでスマホを落としたのをきっかけに、何者かによりプライベートが曝け出されることに。やがて忍び寄るネットストーカーの影。SNS全盛、スマホ普及が国民の8割というご時世を背景に、日常に潜む恐怖を描くサスペンスである。

 この作品では「リング」シリーズで世界的に知られたホラーの巨匠、中田秀夫氏がメガホンを執った。中田監督はかつて日活ロマンポルノでの作品も手掛け、緊迫した女性の表情を撮らせたら、今、右に出る者はなし。

 試写を観た映画評論家の北川れい子さんはいう。

「弁護士や刑事、敏腕記者など“できる強い女”を演じることの多い彼女が、今回は過去に“闇”を持つ無力な被害者女性を演じています。どこかツンケンと“タカビー”な印象のある彼女が、端正な顔を歪ませ絶叫する姿は息を呑む迫力。そのギャップに男性なら皆、堪らなく思うことでしょう」

 原作は、一昨年「このミステリーがすごい!」で注目された同名小説。このシーンを原作で覗いてみると、

〈手足をがっしりと拘束され、……縛り付けられていた。……今、麻美が身に着けているのは黒い薄手のショーツとブラジャーだけ……

「やめて、早くこれをはずしてよ」

 そう叫ぶものの全身を拘束されている麻美は、首を捻るのがやっとだった〉

 確かに堪らない。緊縛された北川景子なんて、これはめったに拝めませんぞ。

週刊新潮 2018年11月1日号掲載

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