「料理の鉄人」シェフに4千万円トラブル 安倍総理も御用達の高級中華

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肖像権が月30万円

「7月ごろ内装工事が始まりましたが、脇屋さんは施工業者を指定してきて、工事費は2億円といわれました。さすがに高すぎるので違う業者に頼みたいと申し出て、2、3回拒絶された末、デザインは変えずに業者を変えることを納得してもらい、結果、半値になった。すると今度は食器類も指示したものを買え、と1千万円の見積もりがきた。ほかの業者に聞くと、500万円もかからないというので、支払いを待ってもらい、10月11日、“こちらで選びたい”と提案したら、その日の晩、脇屋さんの秘書から電話で“やめましょう。ゼロベースに戻して、弁護士同士の話で終わりましょう”と言われたのです」

 そう話す荒井理事長の怒りは、いよいよ収まらない。

「そもそも契約書には、食器などは医療法人の責任で買い、脇屋さんは助言はするけど責任は持たない、と書かれている。支払いも全部私たちです。それに11月オープンなのに、出向する料理人5人の給料は8月から払うように言われ、すでに250万円を払いましたが、彼らは赤坂の店で働いている。その給料をこっちが払わされている。そのうえ、脇屋さんの写真をパンフレットに載せると、肖像権として月30万円払うことになっているんです」

 脇屋氏はなんと言うか。

「誰が“やめたい”と言っているのですか。こちらには解除とかやめたいという意識はありません。脇屋も継続させたく、理事長とお会いしたがっています」

 担当弁護士がそう回答したが、荒井理事長は、

「4千万円を戻さなければならなくなるので、慌てて“解除していない”と言い出した、というのが私どもの弁護士の見解です」

 高級中華の行方やいかに。しかし、食べる前から後味が悪いのである。

週刊新潮 2018年11月1日号掲載

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