相葉雅紀、高畑充希、木村佳乃、大物が次々と……10月期「深夜ドラマ」急増のワケ

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深夜ドラマは金がかからない!

「8月期は山田孝之(34)と菅田将暉(25)のW主演『dele(ディーリー)』(テレビ朝日)が話題になり、その前の4月期には田中圭(34)や吉田剛太郎(59)の『おっさんずラブ』(テレビ朝日)やSeason7となった『孤独のグルメ』(テレビ東京)はもはや定着しています。また、撮影途中で大杉漣さん(1951~2018)が亡くなった『バイプレーヤーズ』(テレビ東京)などは、ドラマなのかドキュメンタリーなのか判然としない作りも話題となりました。やはり深夜ドラマの魅力というのは、ゴールデンやプライムでは流せない先鋭的で自由な発想で撮れるところにあると思います。事実、今期のテレ東の『忘却のサチコ』に主演している高畑充希は、今年1月に放送されたスペシャル版が決まったときに、“なぜNHKの朝ドラや日本テレビ『過保護のカホコ』にも主演しているのに、テレ東の深夜なのか”という読売新聞の失礼な質問に対して、『メジャーなところでやらせてもらって、すごく血肉になりました。ただ舞台育ちのせいか、テレ東の深夜ドラマの環境に安心するところもある。NHK、日テレと来てテレ東と、自由に飛び回らせてもらうのは幸せだな』と答えています」(芸能記者)

 たしかに実験的な作品の面白さはある。小林薫(67)主演の『深夜食堂』(毎日放送・TBS)のように、シリーズ化、DVD化、映画化、さらに海外への販売、かつ海外でのリメークといった成功例もある。

 それにしてもドラマは金がかかるもの。その昔、深夜ドラマで勢いがあったのは“楽しくなければテレビじゃない”と言っていた頃のフジテレビだったが、景気が悪くなるとパッタリと姿を消した。

 それなのに、いつの間にテレビ業界は景気がよくなったのだろうか。コラムニストの林操氏が言う。

「いえ、ドラマは金がかかるというイメージは過去のもの。特に深夜番組に関しては、いまやバラエティ番組よりもお金はかからなくなっているんです。バラエティ番組はお笑い芸人をキャスティングするわけですが、所属事務所は限られますから、先方の言いなりに。ロケをすることも多く、スタッフの人数も大所帯となっていく。しかし、最近の深夜ドラマは例え一線級の役者を使っても、深夜ドラマということでギャラは抑えられますし、主役以外は知らない役者ばかりだったりもする。ましてや新人俳優や売り出し中の役者ともなれば、プロダクションにギャラを払わずに済むどころか、制作費まで出してくれるようになっています。しかも、『この企画で、ウチのあの子でいかがでしょう?』とパッケージングで営業をかけてくる。深夜ドラマなんて視聴率は1~2%ですから、金もかからず、制作側も気分よく仕事ができたほうがいいわけです。また、ドラマの体を装いながら『孤独のグルメ』のように実はグルメ情報バラエティだったりするこもあります。これなどは芸人を起用したバラエティ番組ばかりになってしまった反作用かもしれません」

 深夜ドラマ増加で、お笑い芸人の仕事が奪われるかも?

週刊新潮WEB取材班

2018年10月29日掲載

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