どれだけ勉強すればいい? “受かればラッキー”のスタンスもアリ 知らないと損する「公立中高一貫校」ガイド

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適性検査対策の意義

 しかし、いくら対策をしたとしても、公立中高一貫校の倍率は非常に高い。東京都立の場合、5~8倍である。また、私立中学受験なら、複数校を併願することでどこかには合格できる確率が高いが、公立中高一貫校は複数校受験ができない。1度のチャンスを逃したらおしまいの、あまりに分が悪い戦いだ。

 だが、ものは考えようだ。たとえ公立中高一貫校に合格できなくても、勉強した努力が無駄になるわけではない。

「小学生の息子に公文式をやらせているが、そろそろ考える訓練をさせたい。費用の面から私立中学受験は考えていないが、いい塾はないか」と相談を受けたとき、私は、公立中高一貫校対策の塾を当たってみることを提案した。

 公文式で基礎学力の訓練ができたうえで、適性検査対策として考える訓練を行えば、小学生の学びとしては盤石。それが中学に行ってからの学力の土台となり、高校受験で有利になる。その手前で、公立中高一貫校を受験してみて、合格できたらそれこそラッキー。そんなスタンスでいいのではないかと話した。

 適性検査対策は、知識を詰め込むだけ詰め込んで、試験が終わったら忘れてしまうような勉強ではない。高校受験にも活かせる学力が身に付く。適性検査対策の勉強は、本来であればすべての小学生が学ぶべき内容なのである。

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