両陛下、“厳冬”北海道ご訪問を計画 ご体調に不安

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 天皇陛下が退位される4月末に向け、“最後の”という枕詞を各所で目にする。8月20日には最後の国際会議、9月29日には最後の国体――。北海道へは、8月上旬のご訪問が、“最後の”と報じられていた。が、9月6日に起こった北海道地震を受けて、11月中旬に被災地を訪問される方向で調整を進めているという。

 宮内庁担当記者は、

「9月半ばには、西日本豪雨の被災地である岡山・広島・愛媛を、ヘリを使ってご訪問されるなど、積極的に国民に寄り添う時間を作っているように思えます。夏の体調不良からは随分良くなったようですよ」

 と語る。一方で、

「ご訪問時期が心配です」

 とは、皇室関係者。

「陛下は即位後、北海道に9回行かれていますが、いずれも冬に近い季節を外している。東京との大きな気温差が両陛下のご体調に影響しないか不安です」

 ご訪問が検討されている厚真町(あつまちょう)の昨年11月中旬の気温を見ると、15日の最低気温がマイナス1・3℃、16日はマイナス4・5℃まで冷え込む。今年1月、48年ぶりの寒さと報じられた東京の最低気温がマイナス4℃と言えば、11月の厚真町の極寒ぶりが伝わるだろうか。

 町議に聞けば、

「この地域は北海道でも降雪量が一番少ない地域です。雪がない分、風を遮るものがなくて寒さは厳しい」

 宮坂尚市朗町長は、陛下のご訪問に期待を寄せる。

「まだ正式な通知が来ていませんので、ご案内先は見当も付きません。ただ、喪失感に苛(さいな)まれる町民が多いなか、両陛下がいらっしゃると、町に希望の明かりが灯るので大変有り難いです」

 最後の最後まで、東奔西走の日々が続きそうだ。

週刊新潮 2018年10月11日号掲載

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