絶対王者が敗れて白紙に… 「村田諒太」超ビッグマッチの“可能性”

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 9月15日、全米が注目するボクシングの試合があった。ミドル級2団体統一王者のゴロフキン(36)が、元2階級覇者アルバレス(28)を挑戦者に迎えた一戦だ。

 実はこの一戦、WBA王者村田諒太(32)にとっても極めて重要なものだった。

 ボクシングライターが明かす。

「もしゴロフキンが勝てば、次は年明けに東京ドームで村田との対戦が内々に決まっていたのです」

 37戦無敗のゴロフキンは、階級を超えた強さを表す“パウンド・フォー・パウンド”の1位。そんな“絶対王者”と戦った日本人ボクサーは過去に皆無。超ビッグなドリームマッチだった。

 しかし、結果はアルバレスの判定勝ち。かねてよりゴロフキンとの対戦を熱望していた村田だが、相手がベルトを失ったとなれば話は別だ。“ではアルバレスと村田が対戦すればいい”と素人は考えがちだが、

「村田は五輪金メダリストで現WBA王者ですが、悲しいかな、北米ではほとんど知られていません。そんな村田を人気絶頂のアルバレスが相手にするはずがない。まして東京に来てくれるなんてありえない」

 つまり目前にあったビッグマッチへの道は露と消えた。村田当人も、

「遠ざかりますよね」

 と落胆を隠さない。が、別の道がないわけではない。

 ラスベガスで10月20日、村田は同級2位のブラント(27)と防衛戦を行う。なお、村田のファイトマネーは既に日本人過去最高の2億円に達しているという。

「ここで圧倒的な強さを見せつければいいのです。単に勝つだけではダメで、全米が驚嘆するような内容が必要です。そうすれば、アルバレスら、村田が目指す世界レベルの相手との対戦も見えてくる。そこまで行けばファイトマネーは10億円は下らないでしょう」

 前人未到の道は自ら切り開くしかない。

週刊新潮 2018年9月27日号掲載

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