作業着のユニクロ「ワークマン」、今度はカジュアル路線“新業態”で成功の理由

企業・業界 2018年9月13日掲載

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建設技能労働者が減っている

「そうですね、既存の路面店は1日13時間営業していますが、混雑するのは朝と晩。作業員の方が現場に向かう前と帰るときなんです。こうして1日中お客様が来店されるという経験は、これまでありませんでした。レジも増やさないと」(ワークマン営業企画部)

 新店舗では年間1億2000万円の売上を目指すと発表されていた。単純計算で1日32万円が目標となるのだが、初日の売上はどのくらいあったのか。

「260万円の売上がありました。店舗はおよそ60坪ですので、同程度の路面店の初日と比べるとおよそ3倍の売上になります。数量ではニット帽がよく出ましたが、これは199円や299円なのでそれほど売上には貢献していません。一番売れたのは防寒アウターですね。5色展開の男女兼用で70着ほど売れました。こちらは2900円です」(同)

 いずれにしても安いのである。もともと作業着も、安くて高機能であることが同社のウリだった。なぜそこまで安くできるのか。

「825店舗のネットワークで展開していますので、1店舗で10個売れれば、すぐに1万個近くが売れるわけです。ネットワークの強みを活かして大量生産できることで、価格を抑えることができます。生産も安くできるところを探し、中国から徐々に東南アジアへと移行しつつあります」(同)

 なぜ作業着からアウトドア系衣料に移行しているのか。

「やはり建設業などの労働者人口の減少という危機感がありました。弊社の売上は伸びているのですが、地下足袋など、いわゆる鳶装束は、ジリジリと下がっているんです」(同)

 国土交通省は、2010年の国税調査時には311万人あった建設技能労働者が、20年に249万人、25年に231万人になると推計している。

「そこで新たな顧客の開拓が必要になっていました。色々と調査する中で、作業環境と屋外環境、つまりアウトドアやスポーツなどに求められる機能と共通項が多いことに気づいたんです」(同)

 動きやすさはもちろんのこと、暑さと寒さ、そして雨への対策は、確かにアウトドアにつながる。それが安いとなれば、なおのこと……。

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