体操協会「塚原千恵子」独占告白 “宮川選手は、私が速見コーチを外したと誤解している”

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 最近のワイドショーをにぎわす“スポーツ界のパワハラ”問題の、次なるターゲットとなっているのが、日本体操協会の塚原千恵子女子体操強化本部長(71)である。体操界を支配する“女帝”と呼ばれる彼女が、宮川紗江選手(18)をめぐる今回の騒動の「真相」を語った。

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 速見佑斗コーチ(34)の暴力問題を露見させ、宮川選手から引き離した上で彼女を自分のクラブに引き抜こうとした――宮川選手の会見をきっかけに報じられる千恵子氏の“陰謀”は、大要、上記の通りである。

 だが、5時間にわたった千恵子氏本人の告白からは、その説明では筋が通らないことが分かる。例えば、“暴力問題を露見させた”との指摘について。宮川選手がパワハラを受けたと主張するのは、7月15日の強化合宿での出来事だが、その会場に速見コーチの姿はなく、宮川選手はコーチのもとを離れ、一人で参加する形となった。

 速見コーチ不在の理由について、千恵子氏は“そもそも宮川選手が所属していた体操クラブが、速見コーチの登録を抹消していたから”と説明する。

「宮川選手は昨年10月、速見コーチと一緒に、それまで所属していた埼玉県のS体操クラブを離れましたが、その原因が暴力だったことがわかったのです。S体操クラブの代表たちから当時所属の体操クラブ宛てに、速見コーチは宮川選手に体罰や暴力を繰り返し行っていたとの訴えが寄せられた。それがわかったため、7月10日、速見コーチはクラブから指導者としての登録を外されたわけです」

 つまり体操協会の決定とは別に、そもそも速見コーチは宮川選手を指導できない状況にあった。そのうえで別の角度からも暴力問題の相談が寄せられたことで、体操協会は弁護士の判断に基づき、無期限の登録抹消処分の形で問題に対処した、という。

「(合宿で)宮川選手は『なぜ速見コーチは来られないのですか』と聞いてきました。そして『私はチーム宮川でやるから帰ります』と言うのです。彼女は、私が速見コーチを外したのだと誤解していたんですね。しかし、いま思えば宮川選手は不安だったのでしょう。そんな彼女への配慮が足りず、威圧的ともとれる言い方をしてしまった点は、申しわけない気持ちでいっぱいです。私は彼女に、速見コーチはもうそのクラブに所属していないから、ここには来られなかったこと、現在、暴力問題で調査されていることを伝えました――」

 その際に“パワハラ”または“引き抜き”とされるやりとりを行ったとされるが、これについても、宮川選手への謝意を示したうえで、千恵子氏は真意を明かす。9月6日発売の週刊新潮では、その真相告白の全文と共に、全7ページで体操界に浮上したパワハラ問題を特集している。

週刊新潮 2018年9月13日号掲載

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