“「金足農」校歌は共産党員が作詞” しんぶん赤旗が小躍り

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“同郷だから”“農業の先輩として”“安月給で残業に追われる自分の姿を重ねあわせ”……。

 この夏、甲子園で秋田県立金足(かなあし)農業野球部がフィーバーを巻き起こしたのは、多くの人が彼らの姿に自分と似た境遇を見出していたからかもしれない。

 そして、それは共産党とて同じ。8月23日付の「しんぶん赤旗」の1面コラムは、共産党と金足農の奇妙な接点を披露するのだ。

〈県立の農業高校の活躍は地元だけでなく、全国の球児たちを励ました〉と違和感のない導入で始まるコラム。しかし、話題は選手たちが胸をのけぞらせて歌う“全力校歌”へと流れ、その校歌の作詞者が近藤忠義(ただよし)という国文学者であることを指摘する辺りから雲行きが怪しくなっていく。

 曰く〈(近藤氏は)法政大の教授を務めましたが、治安維持法で検挙され、敗戦の時を獄中でむかえました〉。そして〈戦後まもなく日本共産党に入党〉……。

 そんなウルトラCの接点を発見したコラムについて、評論家の徳岡孝夫氏は、

「赤旗は金足農のエースが孤軍奮闘する様子を自分たちに重ね合わせたのかもしれません。ゴルバチョフやエリツィンをして“失敗”と言わしめた共産主義という実験を、何十年たった今も一人続ける日本共産党の姿は、まさに吉田投手の奮闘に重なり合う」

 実際、元共産党政策委員長の筆坂秀世氏も、

「あの党は生命線である赤旗の部数減少が止まらず虫の息。7月に電子版を開始したのも、新聞を配達し集金する人員すら確保できないことが大きいんです」

 共産党にも寄付金を。

週刊新潮 2018年9月6日号掲載

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