年俸28億円で1勝… 今季絶望「ダルビッシュ」に過酷な計算式

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 右の上腕と肘の故障のため戦列を離れていたダルビッシュ有(32)が、MRI検査の結果、今季絶望であることが判明した。

 ダルは昨オフ、6年1億2600万ドルの大型契約でシカゴ・カブスに移籍したばかり。今季の年俸は2500万ドル(約28億円)に上るが、8試合に先発し1勝3敗とコストパフォーマンスの悪さは歴然である。

「メジャーでは単に勝敗や防御率だけでなく、チームへの貢献をポイント化したWARという指標があります。このWARを基に大物選手の移籍初年度の費用対効果を算定したら……」

 と語るのは、メジャーリーグ研究家の友成那智氏。

 友成氏によると、現在のダルビッシュのWARはマイナス0・2。これは、ダルが逆に100万ドルをチームに支払うべき仕事ぶりだということを示している。つまり、このまま今シーズンが終了すると、貰った年俸と実際の働きとの差(評価額)はマイナス2600万ドルとなる。

 ちなみに、この手の話に欠かせない元ヤンキース・井川慶の場合は、初年度の2007年に年俸400万ドル(約5億円)で評価額はマイナス600万ドル。同年、レッドソックスに入団した松坂大輔は、初年度867万ドル(約10億円)で評価額マイナス1200万ドルだった。メジャー全体を見渡すと、史上最悪とされるのは2013年に5年7525万ドルでブレーブスに移籍したBJアプトンで評価額マイナス2350万ドルだが……そう、ダルは“史上最悪”よりも酷い数字なのだ。

 大手紙メジャー記者は、

「一時は“ズル休みでは”と批判されていたダルですが、初期段階で球団医師が誤診し、症状が悪化したことが判明。おかげで風当たりは弱まりつつあります」

 と言うが、友成氏曰く、

「シカゴのファンは全米一辛辣です。4年4800万ドルでカブスに入った福留孝介は、1年目の後半絶不調で、球場でのブーイングだけでなく、空港で“搭乗客のミスター・コウスケ・フクドメ。レッズへのトレードが決まりましたので、シンシナティ行き××便にご搭乗ください”と意地悪なアナウンスをされたことがありました。ダルも来季は、地元でのブーイングを覚悟しないといけないでしょうね」

週刊新潮 2018年9月6日号掲載

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