「麻原死刑」と「女性信者殺害」もネタにした上祐史浩 イベントに批判の声

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写真撮影にサイン会

 改めて女性信者殺害について簡単に振り返っておくと、1991年頃、麻原や上祐氏らがいる場で、吉田英子さんという女性信者が殺されていたものの、本誌報道まで一切表沙汰になることはなかった。しかも、本誌が上祐氏に尋ねると、「わからない」などと誤魔化し、彼はシラを切り続けようとしたのだった。

 別の客もこう証言する。

「上祐は女性信者殺害について終始、言い訳をしている印象でした。公表すれば麻原の死刑が延期になり、自分の命にも危険があったから黙っていたんだと。結局、自己保身で殺人を隠蔽したに過ぎませんよね」

 この他にもイベントでは、

「上祐が若い女性客との写真撮影に応じ、サイン会が開かれ、ひかりの輪のDVDも配られていた」(同)

 これではまるでタレントで、やはり上祐氏が真摯に反省しているとはとても思えないが、こうした「タレント的振る舞い」について本人はこう弁明した。

「色々なご意見があるかと思いますが、参加者の方、お店からの要望もあり、行いました」

「オウム真理教家族の会」の永岡弘行会長が嘆く。

「要するに上祐は女性信者殺害という人殺しの現場にいたわけです。しかも、彼は『正大師』というオウムの大幹部を務めた人間。どうして他人事として話せるのか。とんでもないことです。イベントで行ったような上祐の広報的活動で、その割合は100分の1、あるいは千分の1だとしても、彼の言うことを信じる人が出てきてしまうかもしれない。胸が痛みます。こんなことを容認してもいいのでしょうか」

 殺人隠蔽男が未だに跋扈(ばっこ)する……。ああ、暑苦しいことこの上ない。

週刊新潮 2018年8月30日号掲載

ワイド特集「黙ってられるか」より

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