「ドルチェ&ガッバーナ」が“3億円ビジネスメール詐欺”被害 日本社長をクビ&提訴…

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 イタリアを代表するファッションブランド、ドルチェ&ガッバーナ(以下、ドルガバ)の日本法人が、元社長とその部下を相手に、損害賠償請求訴訟を起こしていた。その額、実に280万ドル(約3億1000万円)。背景には世界で流行する“ビジネスメール詐欺”があった。

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 ドルガバ・ジャパンの菅井義之社長(仮名)が、“ミラノ本社の経理部長”からのメールを受け取ったのは、昨年11月2日のことだった。金融取引のために中国の銀行に送金せよとの内容に従い、菅井社長は部下の田部井誠氏(仮名)にそれを指示。ところが6日になって、これが詐欺だったと判明する。菅井社長と田部井氏は16日にクビになったうえ、なんと自宅を仮差押えされ、社から提訴されてしまったのだ。

 昨年12月には、日本航空が同様の詐欺で3億8000万円の被害を受けたことを明かしたが、こちらは個人の責任は問われていない。

 もちろん、「ドルガバ」の2人は処分に納得せず。田部井氏の代理人弁護士は、

「いきなり辞めろと言われ、辞めて本来取る必要のない責任を取ったはずが、追い打ちに家にまで仮差押えを受ける。本人は悲しみ、怒り、絶望感に襲われています」

 と、精神的苦痛への慰謝料請求も視野に入れているという。8月30日発売の週刊新潮では本件を詳しく報じている。

週刊新潮 2018年9月6日号掲載

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