機械で造るのに“手造り”?花畑牧場の生キャラメル 「田中義剛」社長は…

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 資料によれば、今年3月期の年商は175億円。田中義剛社長(60)の花畑牧場は、もはやタレントの副業の規模ではない。ご存じ「生キャラメル」がその看板商品だが、数粒で数百円するその価値が揺らぐ“疑惑”が浮上している……。

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 今でこそ落ち着いたものの、2009年に一大ブームとなった生キャラメルは、「手造り」がウリのひとつとなっている。実際、HPには、〈花畑牧場の“おいしい”は、「手で造る」ということ〉〈焦げないよう約40分間手を休めることなく、煮詰めていきます〉〈手造りゆえに毎回同じ味を作ることが難しく〉といった文言が並んでいた(本誌取材を受け、現在は一部削除)。

 ところが、生キャラメルを製造する花畑牧場の十勝第3工場で働くパート従業員は、こういうのだ。

「銅釜を使って手で炊いていた作業を機械で行うようになって、パートの間でも“この造り方でどこが手造りなんだろうね”“このままだとマスコミが取材に来るんじゃないか”と話していたんです。機械が入って味も変わりました」

 また元従業員も、生キャラメル造りの“機械導入”を認めたうえで、

「テレビの取材が数回ありましたが、そのときだけは使っていない銅釜も出してきて、すべて手炊きしました」

 と証言。導入された機械は1台800万円ほどの「回転式万能練機」だそうだが、なによりその製造元が、

「(花畑牧場は)1台入れて、とてもよかったからと、全部で4台入れてくれました」(フジイ機械製作所の藤井康博社長)

 と納入を認めるのだ。

 機械で造っているのに、「手造り」とはこれいかに――だが、当の田中社長は“火加減は手でやっている”と主張する。

「そうでないと焦げたり、仕上げの時間がまちまち。“手造り”という表記に関しては、コンプライアンス上の決まりがあるわけではない。うちはキャラメルで重要な火加減は職人技でやっていて、そこは変えません。すべて火加減は手造りです」

 これが手造りなら、たとえば世界中の自動車も、1台残らず手造りということになってしまうが……。

「景品表示法の優良誤認表示に当たるかな、という印象をもちます」

 と、食の安全・安心財団の唐木英明理事長は指摘する。何より手造りと信じて購入した消費者は報われない。8月22日発売の週刊新潮では、花畑牧場の「完全機械化マニュアル」の存在と共に、本件を詳しく報じる。

週刊新潮 2018年8月30日号掲載

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