トヨタ新型「ジャパンタクシー」で物議 乗客にとってラジオは必要? タクシー会社に聞いた

企業・業界2018年8月13日掲載

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災害時の情報収集は大丈夫なのか?

 ジャパンタクシーという車をご存じだろうか。写真をご覧いただければ、「あ、あれか」と思い当たる方も少なくないかもしれない。トヨタが発売している最新式のタクシー車両だ。ずんぐりむっくりとしたデザインは、なかなかインパクトがある。

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 これまで少数の例外を除けば、タクシーといえばセダンだった。それが今回のジャパンタクシーはトールワゴン型になる。プラットフォームとして利用しているのはコンパクトミニバンのシエンタだそうだ。乗った方なら誰でも驚かれたに違いないが、屋根の高さは相当なものがある。担当記者が言う。

「タクシーの変化から日本の現状が浮き上がる、と言えば大げさに聞こえるでしょうが、それほど設計の根幹が変わっています。この広さと高さは、車椅子を使っておられる方が、降りずにそのまま乗車できることを可能にします。高齢化社会が進行する日本で、タクシー業界に求められる最大のニーズに対応していることは間違いありません。車内空間のゆとりは、荷物の多いお客さんにも喜んでもらえます。外国人の訪日観光客も意識しているんでしょう。大きなスーツケースはセダンタイプのタクシーだと積めない場合もあります。首都圏は2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催を迎えますから、その直前を1つのヤマ場として、急速に普及していくはずです」

 まさにオールラウンドな「おもてなし」のタクシーというわけだが、先日に乗った男性会社員は首を傾げる。

「私はタクシーに乗ると、いつもラジオをつけてもらいます。先日、ジャパンタクシーに乗った時も、運転手さんにお願いしました。ところが、『すいません、この車にはラジオがついていないんです』と謝罪され、運転手さんが私物のスマホでラジオアプリの“radiko”をつけてくださいました。最近は広告動画を流すタブレットが前部座席のヘッドレスト裏などに装着されており、視界にCMが飛び込んでくるので、余計にラジオのない車に違和感がありましたね。正直言って、地震などの災害時はどうするんだろうと不安になりました」

 タクシー運転手も、ラジオがないのは頭痛の種だと打ち明ける。

「プロ野球の中継を聞きたいというラジオ好きのお客さんは、まだまだ多いんです。『ラジオはついていません』と謝ると、何人ものお客さんに叱られました。私のスマホにはradikoが入っているので、『これで再生します』と謝るんですが、『そんな小さいスピーカーなら聞きたくない』と一蹴されることも少なくないです」

 ラジオを異常な大音量で鳴らしたりイヤフォンで聞いたりすると、道交法違反となる。だが、ラジオがない車を運転したとしても、何かの法律に違反するわけではない。

 とはいえ、少なからぬタクシー会社は、「地震などの災害時はラジオを使って情報収集に努めよ」とマニュアルに定めている。また災害時でなくとも、高速道路などのトンネルで「ラジオをつけよ」との掲示が表示されているところもある。運転中にラジオが必要とされる場面は、まだまだ多いのだ。

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