閉鎖の「イヴァンカ」ブランド、“浅草”の在庫もわずか

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「いつビジネスに戻るのか、今後戻ることがあるのか分からなくなりました。しばらくの間はワシントンでの仕事に集中します」

 トランプ大統領の長女・イヴァンカ・トランプ大統領補佐官(36)が、ファッションブランド「イヴァンカ・トランプ」の閉鎖を発表したのは7月24日のこと。高校時代からモデルとして活躍し、ビジネスでも成功していた彼女が、自分のブランドを廃業することになった一因は、やはり父親の存在だ。

「イヴァンカさんの服は、彼女と同世代の働く女性をターゲットにしています。値段もこなれていて、日本製で同じデザインのものを買おうとすれば倍はするでしょう。でも、トランプ大統領を嫌う人たちの不買運動や、利益相反などの批判を受けて“イヴァンカ”の扱いを止める百貨店が増えてきたのです。彼女にすれば、とばっちりを受けた格好ですね」(服飾評論家の堀江瑠璃子氏)

 アメリカでは散々な扱いを受けた「イヴァンカ」だが、日本ではむしろ逆だ。たとえば、東京で扱っているのは庶民の街・浅草のROXに店を構える「シェ・イビサ」。ここでは、専用コーナーを設けるほどの力の入れようだった。

 同店の河西珠菜店長によると、

「“イヴァンカ・トランプ”を仕入れるようになったのは6年前からです。当初から売れてはいたのですが、トランプ大統領の就任の影響で、仕入れた分の7割が1日で売れてしまったこともありました」

 ところが、イヴァンカ氏が大統領補佐官に就任すると、雲行きが怪しくなる。

「去年の秋から新作の発注が出来なくなっており、ブランドが何かをストップするのではないかと心配していたのです」(同)

「イヴァンカ」ブランドの閉鎖で在庫も残りわずか。「仕入れもあと1回出来るかどうか」と、店長は残念がるのである。

週刊新潮 2018年8月9日号掲載

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