ZOZO社長のプロ野球参入、実現の可能性は 斉藤コミッショナーは「ゾゾタウン? よく知らないけど…」

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「ZOZOTOWN」を運営する「スタートトゥデイ」の創業社長・前澤友作氏(42)が7月16日に明らかにした「プロ野球球団を持ちたい」発言。この翌々日にスタートトゥデイの株価は2・7%上昇し、上場来高値を更新した。話題作りが錬金に繋がった恰好である。

 球界参入で思い出されるのは、近鉄バファローズの買収に手をあげた2004年のホリエモン。当時の最高実力者・巨人の渡邉恒雄オーナーに、

「知らない人が入るってわけにはいかん。プロ野球には伝統がある。カネさえあればいいってもんじゃない」

 と一蹴され、その後、新規参入球団争いでも楽天に敗北。Tシャツにジーンズのホリエモンに対し、興銀出身でスーツ、実力オーナーへ事前に根回しを怠らなかった楽天・三木谷浩史社長。伏魔殿で超がつく仲良しクラブの実相は「人は見た目が9割」だったようだ。

 既にオーナーの座にいない渡邉氏に代わってというわけではないが、日本野球機構(NPB)のコミッショナー・斉藤惇氏に聞くと、

「ゾゾタウン? よく知らないけど、名前くらいは聞いたことがある。ロッテの球場に名前を付けている人だろ。そういうことだけは知っている。前澤さん? ああ、その社長さんね。知らない。去年のオールスターか何かの際に、(千葉の)スタジアムに行った時、関係者に“これはZOZO球場ですよ”と言われて、“何ですかそれは”というやりとりをした。それで覚えている」

 球団買収があるとしたら?

「俺の知る限り球団を売るような人はいないね。経営が行き詰っている所はない。1兆円くらい出すならソフトバンクの孫(正義CEO)さんは売るかもしれないけど。お金持ちの中には球団を買いたいという人がいるのかもしれないし、それ自体は悪いことではないのだろうけど……。どちらにしろ売買は当人同士の話で俺たち(NPB)の介入することではない。そりゃ自分で新しく球団を作るっていうなら(NPBでも)話題になるんだろうけど」(同)

 前澤社長の印象については、

「嫌な気持ちはないですよ。皆が興味をもってわーわー言ってくれたら盛り上がるからね。ただあんまり空回りみたいな話はしたくないですよね、現実性がないと」

 このほか、自身が所有するアート作品や超高級車、果ては女優・剛力彩芽(25)との交際をSNSで世界に向けて発信したことでも話題を呼んだ前澤社長。その一連の行動を、哲学者の適菜収氏は、

「何代も続く資産家とは全く違って、IT一代で財を成した方ですから、お金の使い方が身についていない。だから、『見せびらかし行為』をしてしまうのでしょう。どこまでも幼稚な振る舞いですね」

 と喝破するのだ。

週刊新潮 2018年8月2日号掲載

特集「フェラーリ・ジェット機・200億絵画 大人はうんざりするZOZOTOWN『前澤社長』の金持ち自慢」より

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