西日本豪雨では約3万戸が被害に 知っておきたい「公的支援」申請ガイド

ライフ週刊新潮 2018年7月26日号掲載

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「山津波」という言葉があるように、豪雨災害では地震による津波と同様、多くの家や家財が失われる。この度の西日本豪雨によって、31道府県で床上・床下浸水した住宅は約3万戸。被害の程度によっては公的支援を受けられるが、どんな手続きが必要なのか。申請のためのイロハをお届けする。

 まず支援を受けるため、手に入れたいのは罹災(りさい)証明書だ。行政をはじめ保険会社などに対しても、自らが被災者であることを示す大事な“パスポート”である。

「お住まいの市区町村に設置されている専用の窓口で、申請をして頂くのが最初のステップになります」

 とは、内閣府の担当者。法的に定められた被災地域に住んでいれば、被害状況に応じて証明書が発行され、「被災者生活再建支援金」が給付されると続ける。

「各自治体から派遣された調査員が、建物を調査して全壊なら100万円、大規模半壊は50万円。半壊以下の家屋には支給されませんが、2次被害が想定されるなどの理由で解体した場合や、長期避難をした場合は100万円が給付されます」

「全壊」は家屋全体の5割以上の損害または床上1・8メートル以上の浸水、「大規模半壊」は4割から5割未満の損害または床上1メートル以上1・8メートル未満の浸水を指す。外見のみならず、家屋の傾き具合や浸水状況を総合的に判断するが、判定に不服があれば再調査も行う。

「これら『基礎支援金』に加え、別途支給されるのが『加算支援金』です。被災者が新築・購入する際は200万円、補修する場合は100万円。別の場所で賃借するなら50万円を受け取ることができます」(同)

 つまり、持ち家が全壊し、建て直すなら「基礎支援金」で100万円、「加算支援金」として200万円の計300万円が支給される仕組み。

 また、家族が亡くなったりケガをした場合は、被災証明書が出される。死亡者の遺族には最大500万円の「災害弔慰金」、重度の障害を負えば最大250万円の「災害障害見舞金」が、公的支援として被災者に給付されるのだ。

 これらの公的支援金は、法に則って全国一律に支給されるものだが、都道府県や市区町村が独自に、見舞金として最大で数十万円を支給した例も過去にはある。

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