カジノ法案成立も… 106億円スった「大王製紙元会長」は“日本ではうまく行かない”

社会2018年7月21日掲載

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 7月20日に成立したカジノ法案(IR実施法案)には、賛否さまざまな意見が飛び交う。カジノで新たな雇用が創出される、いやいやギャンブル依存症を助長させるだけ……。そしてカジノで身を滅ぼしたこの方は、また違った角度で日本カジノに異を唱えていたのである。以下は大王製紙元会長の井川意高(もとたか)(53)氏が、週刊新潮の取材に答えたインタビュー(データは2016年12月29日・2017年1月5日新年特大号掲載時のもの)。

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「まさか私が出所した翌日の未明に、国会でIR法案(カジノを含む統合型リゾート整備推進法案)が成立するとはね。よくできた冗談かと思いました」。そう話すのは、2011年11月、特別背任で逮捕された井川意高・大王製紙元会長。カジノで106億円を失った男は、なぜか日本カジノに悲観的なのであった。

 井川氏は、カジノで作った借金を返済するため関連会社から巨額の資金を不正に借り入れた。13年7月、懲役4年の刑が確定。3年2カ月服役し、16年12月14日に仮出所したのだ。以下は、井川氏の話である。

「塀の中にいる時は、差し入れなどで届けられる本や雑誌を仕分ける図書工場で作業していました。担当刑務官や受刑者仲間にも恵まれ感謝しておりますが、法案に反対、ギャンブル依存症の根絶を掲げる団体などからの面会の申請には困惑しました。私は元々、法案に反対する人々に批判的なので、彼らに一切返事はしなかった。世の中は、全て自己責任だと思っていますからね。私が逮捕されたのも自己責任ですよ。依存症だけを持ち出して、本人が破滅する、家族が悲しむなんてことで批判するのには同調できません」

 世界中を見ても、都会から田舎まで街の至る所に気軽に遊べるパチンコ店のような遊技場があるのは日本だけ。ギャンブル依存症の原因は、パチンコだと指摘する。

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