ご都合主義「週刊文春」が報じていた食品添加物の「発がん性」「相乗毒」

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〈要注意食品リスト〉

 では、こうした食品添加物のリスクについて、週刊文春はどう報じてきたのか。そこには“歴史”があり、1999年12月2日号に掲載された「『成分表示』ですぐわかる 本当に“買ってはいけない”カップ麺・ハム・清涼飲料」なるタイトルの記事には、専門家のこんなコメントがある。

〈ソルビン酸は、もっとも多く使われている保存料ですが、亜硝酸Naと一緒になると、少量ですが突然変異誘発物(発ガン性物質)ができてしまうという不安が報告されています〉

 文春は、本誌が指摘する19年も前にソルビン酸(ソルビン酸カリウム)と亜硝酸ナトリウムの「相乗毒性」について、警告を発していたわけである。

 また、「食品添加物を『除毒』する調理法」(00年1月20日号)では、〈ハム・ベーコン・かまぼこ〉について、〈これらは、発ガン性の疑いがあるソルビン酸Kやリン酸塩、コチニール、亜硝酸ナトリウムなどの添加物の多い食品〉として、やはり〈発ガン性〉に触れている。

 食品評論家の小薮浩二郎氏が言う。

「週刊文春は以前は食品添加物の危険性を繰り返し指摘していて、私もコメントをしたことがありますが、今回、掲載された記事は真逆の内容。主張が百八十度転換してしまっており、この変わりようは一体何なんだ、と思いますよ」

 文春のスタンスは最近も変化はなく、「あぶない『激安食品』はこうして見破れ!」(16年3月10日号)には、〈買う前にチェック! 要注意食品リスト〉が掲載されている。そこには、本誌が“味覚破壊トリオ”として取り上げた化学調味料、タンパク加水分解物、酵母エキスについて、以下の記述がある。〈旨味をプラスするための「化学調味料」などを加え〉〈「たんぱく加水分解物」が入っていれば、それで旨みを出しているということ〉〈「酵母エキス」という化学的に合成した旨みを足している商品はじつは多い〉……。文春に取材を申し込み、これらが使われた食品を〈要注意〉としたエビデンスをご教示いただくよう依頼したところ、

「(この記事は)具体的な食品名はもちろんのこと、添加物自体の危険性を報じた記事ではなく、エビデンスについて言及する必要性はありません」

 との回答が寄せられた。

 また、「老けない『最強肉』ベスト10」(18年1月4・11日号)にはこんな記述がある。

〈加工肉を食べると老ける、もう一つの理由として食品添加物が挙げられる。中でも発色剤や保存剤に含まれる亜硝酸塩は発がん物質ともいわれ、体に有害であることから体外へ排出する必要がある〉

 文春には、この記事で亜硝酸塩を〈体に有害〉と断じた科学的根拠、エビデンスも示すよう依頼したが、以下のような答えだった。

「『亜硝酸塩の発ガン性』があることと、それがヒトの健康に与えているエビデンスがないとの小誌前号の記述は矛盾しないことはご理解いただけると思います」

 と、回答。亜硝酸塩を〈体に有害〉と断じたことについての直接的な説明はなかった。

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 なお、現在発売中の「週刊新潮」では「添加物なし!『国産食品』リスト」を掲載している。食品の“リスク”を可視化してきたこれまでの記事とは反対に、“安心度”を可視化したリストも併せて紹介している。

週刊新潮 2018年7月12日号掲載

特集「食べてはいけない『国産食品』実名リスト 第8弾 ご都合主義『週刊文春』も添加物の発がん性を断じていた!」より

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