山下泰裕がブチ上げた「東京五輪で金30個」 ヘンな足し算の根拠

スポーツ 週刊新潮 2018年6月21日号掲載

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 阪神タイガースのお膝元、尼崎の商店街では春先に“マジック143”という看板が掲げられるのだとか。どうもこれと同じ滑稽さを感じるのだが……。

 日本オリンピック委員会の山下泰裕強化本部長が来る東京五輪の目標として、〈金30個〉を掲げた。

「かねてより“目標は世界3位”と言ってきましたが、相対的なものでなく、より具体的な数値目標を出そう、とのことでした」

 と委員会関係者が語る。

 前回のリオ五輪の結果を繙(ひもと)くと、第1位はアメリカの46個で、イギリス27個、中国26個と続く。日本はロシア、ドイツに次いで6位で12個だった。過去最多の16個(1964年東京、2004年アテネ)と比べても、一気に倍である。

「イギリスは前々回ロンドン大会に向けた強化策の余勢なので、東京では漸減必至。ドーピング禍のロシアも大幅減の見通しです。一方、日本は20年にピークを迎える適齢期の選手に対して、代表選考基準を優遇したり、強化資金を集中的に投入したりして、国を挙げて注力しています」

 競技別に吟味していくと、

「新種目の空手は単純増で最大4個見込める。柔道も近年になく男女各階級で充実した戦力に。前回金1個のバドミントンも次は複数が期待できそう。あとは、野球・ソフトのどちらか、若手が台頭した卓球……」

 などという話を聞くと期待が膨らむのだが、一方で、

「お家芸と言うべき体操や競泳で若手が育っていない。前回金の内村航平や萩野公介も選手としては下り坂ですから。“大票田”のレスリングもパワハラ騒動でどうなることやら」

 そもそも山下サンはどういうふうに“30個”という数字を弾き出したのか。

「“各競技団体に金メダルを獲れそうな選手を聞いて集計した”と。つまり可能性がある選手全員が金を獲得した場合の数です」

 こりゃアカンわ。