金屏風を背負った15歳 「藤井聡太」のパーティーお出迎え

社会 週刊新潮 2018年6月21日号掲載

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 金屏風を背にした少年。駒にたとえるなら追い詰められた王将、残すは金1枚のみ、といったところか。棋界の“玉”たる藤井聡太七段の、盤上では決して見られない無防備な姿である。

 6月10日、名古屋国際ホテルで催された藤井七段の昇段パーティーには、数百人もの人出があった。ご覧の場面、新七段は入口に立って、来客一人一人に挨拶中。すでに場内はほぼ満杯だが、開会直前に駆け込んでくる客らを最後まで律儀に待っているのだ。

 祝いの席の主役というよりは、なにやら新入りのボーイさんにも見えてきてしまうが、それも仕方あるまい。いくら金屏風を背負っていても、彼はまだ15歳。高校1年生になったばかりなのだ。

 それでも、同じ杉本一門の美人棋士、室田伊緒(いお)女流二段(29)は、

「ここ最近は本当に、毎回プロ棋士でも驚くような手を指しますね」

 と若き同門生の成長ぶりを讃える。そう、彼の成長スピードは凡人の想像をはるかに上回り、

「前回のパーティーはわずか1年半前、“四段”になったお祝いでした。次は“五段”を祝う予定が、あれよあれよと六段になり、七段になってしまった。だから今回は五、六、七段と3回分の昇段パーティーなんです」(スポーツ紙記者)

 男子三日会わざれば刮目して見よ、とは言うものの、師匠の杉本昌隆七段(49)によれば「寝て起きると強くなっている」のが藤井聡太なんだとか。

 そんな規格外の天才に、大人たちが寄せる期待は大きい。会場では、日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(48)が乾杯の音頭を取り、河村たかし名古屋市長(69)も駆けつけた。彼らの共通の野望は、現在は東京と大阪にしかない将棋会館を、東海地方にも建てること。

 尾張名古屋は城でもつ。その自慢の城は目下、天守閣の復元工事中だ。このままだと金屏風のみならず、鯱(しゃちほこ)まで背負わされそうな15歳なのである。