小泉進次郎が“父子対決”避けた県知事選 党内野党の魂胆

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 白い手袋に派手な襷(たすき)。候補者名を連呼するウグイス嬢の美声……。選挙の風物詩を挙げればキリがないが、この人だってそうだろう。

 自民党筆頭副幹事長の小泉進次郎氏(37)である。しかし、10日に投開票が行われた新潟県知事選では、ついぞ進次郎氏がマイクを握ることはなかった。

「当選した花角英世陣営は組織票をがっちり押さえていたものの、無党派層の動向が読めず、投票率が高ければ野党が推薦した池田千賀子氏の当選もあり得たほどの接戦でした」

 そう選挙戦を振り返るのはさるベテラン党職員だ。当然、選挙を仕切る二階俊博幹事長は進次郎氏にも応援を要請していたというが、

「進次郎は父親の純一郎が反原発の池田さんを応援していたため、“父子対決”と煽られるのを嫌がって要請を拒否したのです」(同)

 進次郎氏といえば、今月6日には「(モリカケ問題は)やっぱりおかしい。特別委とかを立ち上げて」と発言。一連の党内野党ぶりはジャブのようにジワジワ効いているのだそう。

「二階さんは怒り心頭で、内々には“いつまでも今のポストがあると思うな”と報復人事をチラつかせているくらいですから」(同)

 もっとも、ノンフィクション・ライターの常井健一氏によれば、

「進次郎氏も本気で総理の首を絞めようとは思っていないでしょう。モリカケ問題も、現状では自民党全体が批判されてしまいますし、投開票日より前に知事選とモリカケは別問題と印象づける彼なりの戦略では」

 一流の策士は味方も欺く。

週刊新潮 2018年6月21日号掲載

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