日大アメフト騒動 “黒幕コーチ”の「フェラーリ」「大阪堂島ビル」「芦屋の豪邸」

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 言葉は通じるのに話が通じない。だらしない大人たちとは対照的な言動が際立った日大アメフト部の宮川泰介選手。過日の会見では陳述書が配られ、彼はそれを読み上げたが、決して口にしなかった黒幕コーチの名がある。内田正人監督らのくびきから解き放たれてもなお言わなかったその名は、フェラーリ、大阪堂島ビル、芦屋の豪邸……きらびやかに彩られている。

 会見で宮川選手は、試合当日の3日前にあたる5月3日から18日までの出来事を説明した。これは陳述書に基づいたものだが、実はその一部に黒塗りされた箇所があった。

〈5月14日、井上コーチから父に連絡があり「三軒茶屋のキャンパスに来て欲しい」と呼び出され、父と二人で訪問しました〉

 と記された後の2行半の部分だ。事情に詳しい日大関係者によれば、

「黒塗りされた部分には、およそこんな文言が並んでいました。“井上コーチに会議室へ通された。そこへアメフト部OBでコーチの井ノ口さんが来て、30分くらい話をした。その途中で、私(宮川選手)は席を外すようにと言われた”」

「井ノ口さん」とは?

「井ノ口っていうのは2人いて、忠男さんとその息子のこと。息子の方は例の問題コーチである井上さんの1つ後輩になります。まあ、こういう大事な席に出てくるのは、間違いなく父親の忠男さんでしょう」

 と、さるアメフト部OBは忠男氏について、次のように続ける。

「現役時のポジションはローバー(守備)でキャプテン。日本代表にも選ばれたことがあります。1979年に卒業してからは、地元の大阪を拠点にビジネスを展開する一方で、プロ野球の小林繁のマネジメントも担当していました。大阪キタの一等地である堂島に30坪7階建てのビルを構え、神戸の芦屋には3階建て40坪の一軒家を所有、そしてビンテージ風のポルシェ911ターボ・カブリオレ、ベンツのSクラスAMGとG63、親族名義ですがフェラーリなどを揃えた『井ノ口コレクション』を誇っています」

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