土壇場で“元女王”に油揚げをさらわれた「鈴木愛」

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 日韓の女王対決、はたして勝負の行方は――。

 女子ツアーのメジャー初戦「ワールドレディスサロンパスカップ」(優勝賞金2400万円)が茨城GC西Cで行われた。

 最終日、5アンダーで首位発進したのは昨季韓国ツアー賞金女王で、今大会が日本初参戦の“イ・ジョンウン6”(21)。同姓同名の選手が他に5人いるため名前に数字をつけて選手名を登録しているのだとか。

 一方、昨季国内ツアー賞金女王の鈴木愛(24)は1アンダーの2位タイで、イと同じく最終組でスタート。鈴木は2日目を終えた際、

「初めて来た選手に勝たれるツアーじゃダメ」

 とイへの対抗心を露わにしていた。

 最終日、まず5番パー5でイが躍動した。“6は私のラッキーナンバー”というイは残り66メートルの第3打をピンにねじ込んでイーグルとし、独走態勢に入る。

 ツアー記者によると、

「イは、韓国では逃げ切りVが多かったそうです。ここまでは、日本初参戦の21歳とは思えない落ち着いたプレーが続いていたのですが……」

 鈴木も負けていない。6番から8番まで、9メートル、10メートル、9メートルのパットを沈めて3連続バーディ。逆にイは6番から9番までに3つスコアを落としてしまう。そして12番で鈴木がイに並ぶと、16番でイがボギーを叩き、鈴木が単独首位に立つ。

 試合後、鈴木はこの場面を振り返り、

「私に流れが来てるなと思ったんですけど、まさか17番で……」

 そう、17番パー5で“まさか”が起きた。同じく最終組にいた申ジエ(30)がイーグルを獲り、2人を一気に抜き去ったのだ。

「申は元米ツアー賞金女王。若い2人が鍔迫り合いを繰り広げる中、虎視眈々と機会を窺っていた。最後は年の功でした」

 韓国女王は退治したが、元米国女王に油揚げをさらわれた鈴木。次戦に期待。

週刊新潮 2018年5月17日号掲載

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