“最高実力者”山口達也の誘いを断れなかった被害女性 鎮火に失敗したジャニーズの後手後手

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

警察を敵に回した「山口達也」被害者調書(下)

 ジャニーズ事務所から契約解除された元TOKIOの山口達也(46)。強制わいせつの被害に遭った女子高生に対して、「キスくらいで」「嫌なら部屋に行かなければ」といった論調は根強い。だが捜査関係者は、

「山口は顔面を舐めまわし、さらに腕や腰、胸に触り、ソファに押し倒そうとしました。その間、“やらせろ”とか卑猥な言葉を投げ続けエスカレートしていたから、強姦寸前でした」

 と証言する。以上のことからも、そしてこれから述べる以下のことからも、「たかがキスで……」などと言えるだろうか――。

 ***

 山口と被害女性、現場に同席していた知人女性が出会った「Rの法則」とは、2011年3月末にNHKのEテレで始まった番組だ。10代女子の気になるトレンドなどについてアンケートを取り、それをスタジオにいる司会の山口とゲスト、高校生のタレントやタレントの卵十数名であれこれコメントし合う。“教養バラエティ”を謳ってはいるが、何のことはない、中身は「水着の選び方」だの、「猫背を伸ばしてバストアップ」などと、NHKで取り上げるには軽薄な、時流におもねったもの。そして、この「高校生のタレント」のなかに、今回の被害女性らも含まれていたのだ。

 週4回放送のこの番組に出演経験のある女子は、

「あの番組の楽屋は男子と女子で分かれています。女子たちの間では“誘われてもあっちへ行かないように”という話をしていました。最悪、ヤラれちゃうこともありますから。連絡先の交換もダメだよって局側から言われているんですけど、(ジャニーズ)ジュニアの男の子とかがよく出演していて、やっぱりカッコいいから、近づこうとする女子はいました。あと、関わっている制作会社からも女性のスタッフが多く投入されていて、しかも“ジャニオタ”、ジャニーズ好きが集まっていたのは事実です」

 ジャニーズの庭のような空気だが、それはともかく、番組の関係者に聞くと、

「十数名という限られた出演枠を狙って、タレントが『イス取りゲーム』をしているのを想像してください。で、山口の担当マネージャーと制作会社のプロデューサーがやりとりし、出演者を実質的に差配しています。もちろん、この上には山口が鎮座している。つまりこの番組の最高実力者は彼なんです。“仕事を与える、もらう”という関係で言えば一目瞭然でしょう。立場の弱い者として、誘いを断れば番組に呼んでもらえなくなるかもしれないという恐怖から行かざるを得ない。それは当然ある話でしょう。被害女性が1人で行かなかったのは不幸中の幸いかもしれません。未遂では済まず、とんでもないことになっていたと思います」

次ページ:次官セクハラの構図と

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。