25年前の「山口達也」 TOKIOデビューイベントには7000人が集った!

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 5月6日をもって4人組体制となってしまったTOKIO。CDデビュー25周年を目前にベースの山口達也(46)が抜け、バンドで売ったグループの今後を危ぶむ声も聞こえてくる。そんな彼らの新人時代を、2001年休刊の写真週刊誌「FOCUS」は以下のように伝えている。掲載の写真は、当時21歳の山口達也その人である――。(※データは93年3月26日号掲載時のもの)

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【新人アイドル「TOKIO」デビュー――アイドル業界の変貌とジャニーズ事務所の売り出し戦略】

 この日がデビューイベントだというのに、4階席までびっしり満員。会場に入れたのは2000人だけで、なんと5000人もの女の子たちが外で待機という異常事態。「ショッパーズプラザ新浦安」で行われたホワイトデーのイベント。主役は、ジャニーズ事務所の新人アイドルグループ「TOKIO」である。

 彼らは、昨年からグリコのチョコレートのCMに出ているし、先輩の光GENJIやSMAPのコンサートツアーにも参加している。だが、単独のイベントは今回が初めてだし、まだCDデビューもしていない。それなのに、この騒ぎ。主催者も、果たして何人くらい集まるものか見当がつかず、1000人の場合、2000人の場合、3000人の場合と会場整理のシミュレーションをしていた。が、7000人も押しかけて来ちゃっては、そんなもの全く無意味の大混乱……。

 で、歌を2曲披露した後に行われた握手会がまたスゴかった。握手してもらって感激して泣き出しちゃって……というくらいなら、昔からよくある光景だけれど、なぜか、最近のファンはそれ以上のスキンシップを求めるらしい。「オデコとオデコをくっつけて」なんてのは、まだカワイイほう。「ホッペをつねって」から「頭をぶって」とまでくると、もう理解不能。どうやら「彼が私だけに特別にしてくれたこと」が重要らしい。

 そういえば、少年隊なんかも、デビュー前から既に人気があった。このTOKIOも、チョコのCMがオンエアされ始めると、「何曜の何時に放送されるの?」という問い合わせがグリコに殺到したという。ファンのアイドル青田買いはここまで来ている。対照的に、先輩光GENJIは、まだ20歳そこそこのメンバーばかりなのに、すっかり人気も落ち着いて、なんだか影が薄くなってきてしまった。アイドル栄枯盛衰のサイクルは、どんどん早くなってきている。みんなが知っているものじゃ駄目で、誰よりも早く新しいアイドルを見つける時代なのだ。

 アイドルの出演できる歌番組が少なくなった現在、アイドル市場も不況を迎えている。派手なルックスのロックバンドが、かわって台頭してきた。TOKIOのコンセプトは、「歌って踊れて演奏もできること」だから、もちろんファンのバンド志向対策にも抜かりはない。水面下では、既にレコード会社が争奪戦を展開中で、年内にはCDデビューさせたいというのが、事務所の意向である。

 変貌著しいアイドル業界。そんな中でのTOKIO売り出し作戦。とりあえず、順調なスタートを切ったようではあります。

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 実際には翌年のCDデビュー目前にしてメンバーの小島啓が突如脱退、“順調なスタート”を切ったわけでは決してなかった。入れ替わる形で加わったのが、それまでサポート役だった長瀬智也(39)。さて山口が再びTOKIOでベースを演奏する日は来るか。

週刊新潮WEB取材班

2018年5月16日掲載

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