女子レス起死回生に「吉田沙保里」代表監督の大技 伊調馨との相性は

スポーツ週刊新潮 2018年5月3・10日号掲載

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 いわゆる“パワハラ問題”で、女子レスリングの“ドン”栄和人・強化本部長(57)が辞任したのは4月6日のこと。東京五輪まであと2年。ぽっかり空いた穴は誰が埋めるのか。

 伊調馨(33)に対するパワハラを認定されたとはいえ、これまで多くのメダリストを育て上げた指導者だ。その穴は決して小さくはない。

 大手紙五輪記者によると、

「男女を統括する強化本部長職は西口茂樹副本部長が暫定的に繰り上がり。これは既定路線なのですが、いわゆる“女子の現場トップ”が宙に浮いているんです」

 形式上は、強化委員会・女子委員長がそれに当たる。騒動前から笹山秀雄氏が就任しているのだが、

「実質的には栄氏が現場を仕切っていました。形式的立場に過ぎない笹山氏では代役は務まりません」(同)

 実際に空位のポストもある。日本レスリング協会の職でなく、日本オリンピック委員会の“ナショナルコーチ”という肩書がそれだ。前年度まで女子監督の栄氏と男子監督の西口氏の両名が務めていたから、事実上の代表監督職と言えるが、本年度は西口氏しか登録されていない。

「そもそもパワハラを受けたとされる選手は伊調だけ。至学館大の学生など“栄チルドレン”で占められる代表選手のほとんどが、今なお栄さんに心酔しています。そのため、彼女たちをまとめられる人材は限定されているわけですが……」(同)

 この窮地を救える適任者が一人だけいる。

 吉田沙保里(35)だ。

「吉田は栄氏の一番弟子で、後輩たちのカリスマ的存在。むろん実績は申し分ありません。それに何より世間受けすることは請け合いで、ダーティーイメージを一気に払拭できます」(同)

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