「東京新聞」女性記者の半生が映画化 プロデューサーは菅官房長官?

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怒鳴りつけた

 では、望月記者ご本人に話を聞こう。

「話が来た時、新聞記者の仕事を世間に理解していただくためにいいなと思いました。今回のセクハラ騒動でも象徴的でしたが、“なぜ夜に一対一で飲みに?”といったバッシングがあった。でも記者であれば、問題省庁のトップに聞きに行かないわけにはいかない。そういったことを知ってもらうきっかけになればと」

 昨年、本誌(「週刊新潮」)でジャーナリストによる準強姦事件を実名告白した伊藤詩織さんのことが、自伝出版のきっかけという望月記者。映画化に際しては、原案者としての希望を次のように語る。

「私も警察回りだった時、取材先の警官からセクハラを受けたことがあって、今回と同様に“ネタ元を売るのか”と悩み、告発を踏みとどまったことがあります。でも、やはり許せなくて、その方に直接会って、“ふざけるな”と怒鳴りつけました。けど、泣き寝入りしている記者もいて、伊藤さんの告発を目にし、黙っていては世の中変わらないと痛感したんです。そんなところが描かれるとありがたいです」

 最後に、最近の菅官房長官との関係はどうなのか。

「取材や講演会があって、以前のように毎日は出られなくなりましたが、週に3日ぐらいは顔を出しています。私が質問すると、菅さんが進行役に目配せや手で合図をして、次の瞬間に“質問は簡潔に”と釘を刺す。出来るだけ、質問させないようにしているようですね」

 戦いの幕は、まだまだ下りそうにない。

週刊新潮 2018年5月3・10日号掲載

ワイド特集「女は二度生まれる」より

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