「新生児取り違え」で慟哭の母親を面会謝絶にする「順天堂大学」非情のメス

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「ウソと隠ぺいばかり」

 踏みにじられ続けてきた恭子さんは深く憤って、

「NHKをはじめテレビや新聞が取り違えについてこれだけ報じても、私のところには順天堂から何の連絡もありません」

 と、語りはじめた。

「順天堂の理事長が“対策委員会に任せているから”と言って車に乗り込む映像をテレビで見ましたが、病院トップが“任せている”って、自分の意思もないんですか? これでは物事が進むわけがありません。そもそも私は、45年前に追い返されて以来、順天堂から一度も謝罪されていません。順天堂はなにも変わっていないんですね。“厚労省に報告する”と言って報告せず、相手方にも“平穏な暮らしを壊す”と言って伝えません。それに“平穏な生活”というのも順天堂の想像でしょ? 病院が想像で勝手に判断するなんて絶対におかしいし、なにも伝えず隠したままでは、相手方にもすごく失礼です」

 順天堂への不信感は、この程度には留まらない。

「取り違えられた相手、つまり私の本当の息子が週刊新潮をはじめメディアの報道を見て、“私です”と名乗り出る決意をしても、順天堂に報告してたら、また隠されてしまうんじゃないでしょうか。どうか週刊新潮さんやテレビ局に名乗り出てほしい。順天堂はウソと隠ぺいばかりですから」

 そして、こう結んだ。

「私が死んでしまったら、すべて終わってしまいますから、まだまだ長生きしなければいけませんね」

 あな恐ろし、人を傷つけ放置する名門病院――。恭子さんの長生きに貢献するなどと、シュールな考えを抱かなければいいが。

週刊新潮 2018年5月3・10日号掲載

ワイド特集「女は二度生まれる」より

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