上祐史浩、麻原彰晃の死刑執行は「躊躇してはいけない」 Xデー前にインタビュー応じる

社会週刊新潮 2018年5月3・10日号掲載

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「まるで麻原と一緒」

「そんなことがあり得るのか、という思いですよね。例えば、麻原の四女が両親との相続関係を絶つ申し立てをし、昨年それが認められました。その中で、東京拘置所は、麻原の状態について、『面会は頑なに拒むが、運動や入浴では居室を出る』と説明しています。これをとっても、麻原は心神喪失の状態ではないことがわかります。そもそもそれ以前に、検察や裁判所によって同じような判断が数度、繰り返されてきました。これは動かしがたい事実です。

 一方、三女は、麻原と面会した精神科医の証言を基にそう主張していますが、彼らは診察したのではなく、面会した際の印象を述べているに過ぎませんから、優劣は明らかでしょう。

 それでも裁判所の判断を受け入れないということであれば、国家を信用していないということになってしまう……。

 まるで麻原と一緒だな、と思います。麻原自身、陰謀説を信じ、国家権力を疑い、国家を否定して破壊を試みた。その結果、多くの犠牲者を生み出してしまった。三女たちがそうした過去を反省しているのであれば、もう少し自らに謙虚であるべきではないでしょうか。自らの親が、過去に何をしたのか。それを反省するのが先。まず国家の陰謀めいたことを唱えるというのは、あまりに思考のバランスが取れていない。常に自分たちは被害者だという念ばかりが先に立ち、加害者であるという視点に欠けているのではないかとの印象を受けるのです」

 麻原の死刑が執行されれば、公安上の“危険”があるとも囁かれている。先の社会部デスクによれば、「麻原信奉者がテロを起こしたり、集団自殺をしたりする可能性もある。また、執行を命じる法務大臣やその親族の警備も厳重にしなければなりません」。そのため、執行には十二分の準備が必要、との声もあるが、

「ただ、一つ押さえておかなければいけないことがあるんです。事件発覚後の1996年、オウムに破防法が適用されようとした際の弁明手続きで、麻原は、『弟子たちに犯罪を指示しないし、(自らの)奪還も拒否する』と述べている。これが破防法適用逃れの弁であったとしても、オウム真理教で唯一、殺人その他を指示する権能があるのは、麻原。そして彼の最後の指示がそれなのです。これに逆らって信者が何か行えば、その弟子は麻原に帰依していないということになる。これはきちんと今のアレフの信者が覚えていなければいけないし、勘違いしてはいけないこと。まがりなりにも麻原を未だ盲信するのであれば、彼らはこの指示にもきちんと従うのが道理でしょう」

(下)へつづく

特集「元オウム大幹部『上祐史浩』インタビュー 『麻原彰晃をキリストにしてはならない』」より

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