妊婦「ミランダ・カー」も参戦 「甘酒」シェア争い

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 小鳥のさえずりが聞こえる中、妊婦と一目で分かるふっくらしたお腹のスーパーモデル、ミランダ・カー(35)が“酒”と書かれたパックを口にする――。

 妊婦がパック酒?!

「いえいえ、米糀(こめこうじ)由来の甘酒です。名前のイメージが先行しがちですが、アルコール0%なんですよ」

 と、対応してくれたのは、ミランダが現在CM出演中の「糀甘酒」販売元で、業界2位のマルコメ広報部だ。

「妊婦の方も飲めることを広めたい思いで、妊娠中のミランダさんにオファーしました。前から飲んで頂いていたので快諾でしたね」

 女性を中心に甘酒ブームが今も続いているという。

「2010年頃からブームの兆しがあり、東日本大震災後に節電の動きが広まると夏バテや熱中症対策として注目を集めました」

 と言葉を継ぐのは、業界シェアトップの森永製菓広報グループ。ちなみに甘酒の季語は夏。冬の感が強い甘酒だが、江戸時代から夏場に親しまれていたという。

「研究で美容に良いことも分かっており、目の下のクマが薄くなる効果があるとの結果も出ています」(同)

 甘酒の工程は2種類あり、酒粕をお湯で溶かす酒粕由来と、蒸し米に糀を加えて発酵させる米糀由来。

 業界関係者が解説する。

「味噌製造会社のマルコメは米糀由来の甘酒を主軸に14年から業界の門を叩き、3年で売上を10倍に伸ばしています。50年近く甘酒を製造しているトップ・森永製菓は、酒粕と米糀のブレンド。こちらも堅調に売上を伸ばしているものの、16年には業界全体で、米糀由来が酒粕由来のシェアを逆転する状況になってます」

 甘酒でもピリリと辛いシェア争い。

週刊新潮 2018年4月26日号掲載

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