官僚の面従腹背をどう防ぐか エリートの心を一瞬で掴んだ角栄の「殺し文句」

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大臣の人心掌握術とは

 財務省の文書改竄問題や防衛省の日報問題の真相はいまだ不明だが、はっきりしているのは大臣と官僚との関係がうまくいっていないこと、あるいはそのせいで機能不全が起きているということだろう。

 もともと大臣は官僚にとっては、短ければ数カ月、長くても数年しかいない上司だ。それだけに面従腹背という事態を招きやすい。逆に言えば、短い時間でどれだけ官僚の心を掌握するかが大臣の腕の見せ所となる。

 この点、伝説となっているのが、田中角栄が大蔵大臣に就任してすぐに、大蔵官僚を前におこなったスピーチだ。...

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