「佐川、佐川」と呼び捨て 麻生財務相は重大な過ちを犯していた!

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「態度がふてぶてしい」との声も

 日刊スポーツは3月17日午前9時20分ごろ、「麻生財務相『やかましいなあ』激しいヤジに逆ギレ」の電子版記事を配信した。

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 記事は反響を呼んだ。例えばYahoo!ニュースのコメントランキングでは上位に表示されていた時間帯もあったようだ。読者は、どんな感想を書き込み、それがどのように評価されたのか。「そう思う順」を見てみると――、

「麻生は面倒なことに巻き込まれたなくらいにしか思ってない」
「今回もこれくらいではやめないとおもうよ」
「会見、取材でも態度がふてぶてしい」

などの指摘に共感が集まっていた。

 確かにコメントが浮き彫りにしたように、麻生太郎財務相(77)の“傲岸不遜”なキャラクターは周知のものだろう。政権や自民党に対する巨大な逆風が吹くと自分自身だけでなく、政権や党のイメージも巻き込んで悪化させてしまう。総理大臣だった時を思い出した方も多いに違いない。

 今回の「公文書改ざん問題」では麻生財務相は他にも、佐川宣寿・前国税庁長官(60)を「佐川」と呼び捨てにして議論を呼んでいる。

 まずは3月12日の記者会見だ。この日の午前、財務省は与党幹部などに調査を報告。さらに閣議後、麻生財務省が記者団の「ぶら下がり会見」に応じた。

 麻生財務相は報告内容を記者団に発表。そして記者クラブ加盟の1社が代表質問を行った。その中に、財務省による公文書の書き換えは「一連の報道」に対応したものか、という問いがあった。すると麻生財務相は次のように答えた。

「そういう認識ではありませんね。2月下旬、いわゆる答弁に、佐川との答弁との間に、決裁文書との間の齟齬があったと、間違いがあったと、そうではないかと、誤解を招くというようなことで、佐川の答弁に合わせて書き換えたというのが事実だと思っています」

参院予算委員会でも呼び捨て

 文字だと長い印象だが、この会見での麻生財務相は早口だ。テレビ視聴者の多くは「佐川、佐川、佐川」と、あのダミ声が連呼するのを聞かされたことになる。その後も呼び捨てだらけだ。一部を紹介しよう。

「佐川が2月から3月にかけて(中略)答弁に合わせて書き換えたということだと思います」

「書き換えの一番トップは、その時の担当者で、判子の番号から言ったら、そんな偉いところじゃないとは思いますけれど、最終的な決済として理財局の長だと、というのは当時、佐川が理財局の局長であったから、そういう意味では理財局長ということになろうと思います」

「最終責任者が理財局の局長である佐川ということになるんだとは思います」

 さらに3月14日、参院予算委員会で自民党の西田昌司参議院議員(59/京都府選挙区)が質問を行い、冒頭で佐川前国税庁長官の退職と処分の経緯について説明を求めた。すると麻生財務相は冒頭から「佐川につきましては」と呼び捨てにしたのだ。

「佐川につきましては、先週金曜日、3月の9日に『退職したい』と申し出が来たものでありまして、本人がそういう意向であれば、これ以上、国税庁長官の仕事を担わせるわけにはいかないと判断したものであります。その上で、佐川本人からも申し出があった通り、佐川は決裁文書の国会提出時の担当局長、また国会審議を混乱させ、行政文書の管理状況についての非難を集めるなどなど、国有財産行政に対する信頼というものを失ったと言わざるを得ません。これを考えますと、処分なしで退職を認めるという訳にはいかない、と考え、その日のうちに減給20%、3カ月の懲戒処分を実施した上で退職をさせたものであります」

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