「大杉漣」さんが生前、気にかけていた所属事務所「ZACCO」の今後

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働き頭を失った事務所の行方

 昨年だけでも4人の役者が新加入しているが、これも気に入った役者や一緒に仕事がしたいと思ったら、大杉さんが「ウチに来れば」と気軽に声をかけるためであるようだ。所帯が大きくなった事務所のために、がむしゃらに働いていたのだろうか。

「たしかに大杉さんは仕事を断りませんでした。学生の自主製作映画やアマチュア作品にまで、頼まれればギャラ度外視で出演することもありました。もちろん、大杉さんが事務所の稼ぎ頭であることは間違いないですが、そもそも給料制ではないですからね。役者の生活費を大杉さんが面倒みていたというわけではありません。とはいえ、中心にいた大杉さんが突然亡くなり、まるでファミリーみたいだった事務所は今後どうなるのか、周囲からは事務所の今後を心配する声が上がっています」(関係者)

 果たして、稼ぎ頭のいなくなった事務所はどうなるのか。税理士に聞いてみた。

「歩合制が多い芸能事務所の場合、仕事が入ればその一部が収入となるわけですから、事務所の職員の人件費や家賃や水道光熱費、事務消耗品代などの固定費がかかっていない限り、突然赤字ということにはならないでしょう。ただ、歩合制とはいえ、事務所としては営業に出れば接待費もかかる。本当に食えない役者がいれば、小遣いくらい渡すことだってあるはずです。そう考えると、事務所のために大杉さんは来た仕事を受けていたのかもしれません。先行きが見えないまま、事務所の維持費が嵩むだけ。経営も厳しくなると思われます。一枚看板を失った事務所の顧問をもし私が務めていたら、奥様には会社を手放して所属の役者さんに任せるか、そうでなければ畳むことをお勧めします」

 かえすがえすも、大杉さんが亡くなったことは残念でならない。

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週刊新潮WEB取材班

2018年3月9日掲載

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