ヘプバーンは8万円から “伝説のスター”値付け基準

エンタメ週刊新潮 2018年3月1日号掲載

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 こうなると写真も美術の範疇だろう……見る者にそう感じさせる美しいポートレート展「伝説の映画スターたち、オードリーなど」が、銀座Art Gallery M84で開催されている(3月17日まで、日曜休館)。

 今回は内外合わせてもそれぞれ数点しか現存しない貴重なポートレートを、グレタ・ガルボ、マリリン・モンロー、オードリー・ヘプバーンからイザベル・アジャーニまで、古今の名優たちにフォーカスして約40点を展示している。即売しているが、日本ではほぼ1点ものなので、価格もそれなりでヘプバーンは8万円から12万円とチトお高い。

 ギャラリーの代表、橋本正則さんが言う。

「パリで購入すれば、この2倍の値がつく作品ばかり。我が国では、写真は美術品として扱われませんから、この程度の価格です。マレーネ・ディートリヒ、ジョーン・クロフォードの美しさのほか、今回、最高値をつけたのはハンナ・シグラ(独)の写真。ファスビンダー監督(独)の作品『マリア・ブラウンの結婚』(1979)が代表作、撮影したグザヴィエ・ランブール(仏)が自ら焼いた写真で、署名があります」

 日本には、内外映画の貴重なポートレートを蒐集するコレクターが数人いるが、今回の展示も橋本さんが交渉して実現したものだ。

「こうした優れたコレクションが、人の目に触れないまま死蔵されているのは、あまりに惜しい話です。機会を設けて展覧会を開き、その価値を解る人に購入して頂いて、文化財として継承すべきなのです」(同)

 銀塩フィルムの中に定着された銀幕のスターたち、映画とは一味違った気品で見る者に迫ってくる。