17000人を集めた「巨人」「南海」OB戦の“迷”勝負 スポーツ

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 巨人の宮崎キャンプ60年と南海(現ソフトバンク)球団創立80周年を記念した「ジャイアンツvsホークス」のOB戦が2月10日、サンマリンスタジアム宮崎で開催された。

「雨天にもかかわらず、1万7600人もの観衆が集まり、大盛況でした」

 と大手紙G番記者が語る。

 主催は巨人。自由席は500円だが、内野指定席は2000~4000円。サインバットや復刻ユニホームなどを抱き合わせにしたプレミアムシートに至ってはなんと4万円である。

「今や宮崎キャンプで最も集客力があるのはソフトバンク。野球の実力は言うに及ばず“球界の盟主”はすっかり逆転されてしまっているものの、そこは“腐っても巨人”。これだけビッグネームが揃うのはさすがですが、その遺産でちゃっかり商売しています」(同)

 長嶋茂雄終身名誉監督率いる巨人の先発は桑田真澄。江川卓、槙原寛己、そして“エースのジョー”こと御年78の城之内邦雄らが継投した。打線も高橋由伸、松井秀喜、原辰徳……と錚々たる名が並ぶ。対するホークスは工藤が先発し、打線は秋山幸二、小久保裕紀、松中信彦……あたりまではわかるが、

「昔を知っちょる私らにもピンとこんかったけど」

 と語るのは宮崎のオールドファン氏。彼にはどうも“名”勝負ならぬ“迷”勝負だったようである。

「巨人がキャンプ張るようになったんは、王(貞治)さんが入団した昭和34年。ホークスは、王さんが監督になって10年目の2003年秋からで、それまでは高知やらでやっちょった。やかい、南海のユニホームを着た選手を見せられても感慨はねえ」

 ちなみにホークスの指揮を執ったのは野村克也氏。ソフトバンク会長の王氏は巨人の選手として出場した。

「ノムさんも宮崎キャンプに縁なくはないけんど、そりゃヤクルト監督時代のこと。ま、奥さん亡くなって気の毒じゃけんど、王さんと長嶋さんの“ON監督対決”見たかったなあ」(同)

週刊新潮 2018年2月22日号掲載

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