芸人が大学受験に挑むワケ 今年は「田村淳」と「春日俊彰」

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

東国原英夫と萩本欽一は合格組

 執念を感じるのはラサール石井(62)だ。15年に東大を受験するが不合格。これもテレビとの連動企画で3月に「独占密着!ラサール石井 本気の東大受験!〜運命の合格発表SP〜」(日本テレビ・関東ローカル)が放送された。それからも受験を続け、昨年17年3月には何と東大4度目の受験に失敗したという芸能ニュースが報じられた。

 逆に合格組は、テレビ局の企画と無縁なケースが目立つ。図抜けて有名なのは東国原英夫(60)と、萩本欽一(76)だろう。東国原は00年に早大第二文学部に入学して卒業すると、さらに03年に同大政経学部に入学を果たす。そして06年に中退し、07年に宮崎県知事に当選したのはご記憶の通り。一方の萩本は、15年に駒澤大学仏教学部に73歳で入学し、こちらも大ニュースとなった。2人とも一般入試ではなく、社会人入試を受験している。

 なぜ、これほどかように芸人が大学受験に挑戦し、場合によってはテレビ局が“密着”するのだろうか。芸能評論家の肥留間正明氏に訊いた。

「テレビ局の企画ですが、本質的には受験生や大学に失礼な話なんです。本当に大学へ通うつもりなら、受験勉強の1年間と合わせ、最低でも5年は芸能活動を中止すべきでしょう。しかし、それをやっている芸人は誰もいません。むしろテレビカメラの前で勉強をしているわけですから、仕事の延長線上です」

 お笑い芸人ではないが、吉永小百合(72)と広末涼子が大学進学で好対照な結果となったことに肥留間氏は注目する。吉永は65年に早大第二文学部に一般入試で入学、正規の4年間、しかも次席で卒業しイメージアップに成功。広末は99年に早大教育学部に自己推薦入試で入学するも世論は応援と批判で真っ二つとなる。おまけに03年に自主退学してしまった。

次ページ:使い古された企画という現実

前へ 1 2 3 4 次へ

[3/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。