「平均寿命」は並でも「健康寿命」は日本一! 最強の健康長寿「山梨県」

国内 社会 週刊新潮 2018年1月25日号掲載

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最強の健康長寿「山梨県」のDNA(上)

 歴史ある親父ギャグとでも呼べようか、「山があっても山梨県」というが、山梨県は事実、総面積の78%を森林が占め、その数字は全国で4番目に大きい。島根のような海も、滋賀のような湖もないから、新鮮な魚が食べられるわけでもなければ、発酵食品が豊富だという話も聞かない。

 お隣の長野のように、山間地が多くても塩分摂取量を減らし、平均寿命の長さの1位を争うようになった県もあるが、山梨県は、

「都道府県別の塩分摂取量の多さは、上から数えたほうが早いし、運動量もしばらくワーストだった。男性の喫煙率も高いんです」

 と県健康増進課。平均寿命は実際、女性が全国18位、男性は20位にすぎない。なのに、なぜ山梨県が注目されるのか。それは厚生労働省が2013年に行った国民生活基礎調査のデータから算定された「健康寿命」が、男女ともに全国1位だからである。

 健康寿命は平たくいえば、平均寿命から介護が必要となる“不健康”な期間を引いたもの。要は、元気で長生きする人が一番多い県だというのだ。客観的に測るのが難しい数値だが、

「厚労省の調査では元気か元気じゃないかを尋ね、元気だと答える人が多いのが山梨だということです」

 山梨大学の山縣然太朗教授は、こう言って続ける。

「具体的に見ても、山梨では要介護認定1、2の人が圧倒的に少ない。高齢者が自分は元気だと思っている。これは重要で、なかなか介護認定を受けない。歩けるのに車椅子に乗る人や、自分でご飯を作れるのに介護認定を受ける人が少ないのです。やりたいことがあり、健康だと思わせてくれる仲間がいる、ということでしょう」

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