「浅野ゆう子結婚」を浅野温子が祝福 ドラマ「抱きしめたい!」を布施博が振り返る

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男に媚びることのない女性像

 トレンディドラマ『抱きしめたい!』(1988年7〜9月放送)で、一大ブームを巻き起こしたW(ダブル)浅野。女性誌が「憧れの女性」や「好きな女優」なんていうアンケートをやれば、浅野温子(56)と浅野ゆう子(57)が1位、2位を独占したものである。撮影現場での思い出話を、制作スタッフと共演者が振り返る。

 W浅野がドラマで演じたのは、美人でおしゃれ、スタイル抜群、飾らない性格、男に媚びることのない自立した女性である。当時の女子大生やOLは、「ああなりたい」と、2人の一挙手一投足を真似たものだ。

 そもそもバブル期以前のテレビドラマは、刑事モノや時代劇、ホームドラマが主流だった。『抱きしめたい!』でプロデューサーを務めた山田良明氏(現・共同テレビ相談役)は、

「あの頃は、F1層(20〜34歳の女性)が一番テレビから遠ざかっていた。というか、彼女たちが見たいドラマがなかったんです。そこで、この層をターゲットにして作ったのが『抱きしめたい!』でした」

 演出を担当した河毛俊作氏(現・フジテレビエグゼクティブディレクター)も言う。

「あのドラマで撮りたかったのは、現実そのものの暮らしではなく、一歩先にあるリアルな憧れでした。例えば、電飾の多用ですね。当時は街にあまり電飾がなく、夜の街もずいぶん寂しかった。そこで電飾の看板を作って、渋谷や青山のロケ地にわざわざ持って行って撮影したんです。それから近いうちに絶対来るだろうと思って、小道具に自動車電話、今の携帯電話を使ったりしました」

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