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日枝編成局長に直訴

「オールナイトフジ」をやって、85年からは「夕やけニャンニャン」。彼らは毎日フジテレビにいるんですよ。月~金は“夕ニャン”、土曜は“オールナイト”なんですから、いつも一緒にいた。若い彼らも自分たちの番組を持ちたいと思うのは当たり前のことで、何回か企画書は出していたんです。でも通らなかった。

 なぜなら、フジテレビは82年から視聴率3冠王ですから、枠が空かない。1つだけ「火曜ワイドスペシャル」という90分枠があって、これが色々なことにトライ出来る枠でした。でも、そこには「ドリフ大爆笑」という視聴率30%を誇る番組がドン!といて、ほかにも人気番組があるから、登竜門的な枠なのに取るのは大変だった。でもここで結果を出さないと次へと進めない。

「本当に企画、通らねえよなあ」

 僕らのデスクにちょくちょく来ていた貴明が言うわけですよ。

「やっぱり一番偉い人に言うしかねえのかなあ。ところで一番偉い人って誰?」

 そりゃ、日枝編成局長だよ。じゃ、直訴しよう。自分が代表で行ってくると言って、貴明がレポート用紙に直訴状を書いたわけです。

〈「火曜ワイドスペシャル」をやらせて下さい。視聴率30%を取ります。取れなかったら、石田プロデューサーを彫刻の森美術館に飛ばして構いません〉

 それを持って貴明が編成局長室へ行ったんです。日枝さんはそれ見て、「ホントに飛ばしていいのか?」って、ガハハと笑ってたそうです。それで編成部長に言ってくれて、トントン拍子。あれがなければ番組枠を取るのに時間がかかったでしょうね。それで出来たのが、「火曜ワイドスペシャル みなさんのおかげですSP パート1」(86年11月11日放送)です。

 さすがにハードルは30%ではなく、20%になったんだけど、それでもすごくないですか? 20%取らないと次はないというんだから。

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