「コンビニ店員」はなくならず、ホワイトカラーの仕事は消滅! AI社会の誤解

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あなたの仕事を奪う「AI社会」3つの誤解――鈴木貴博(1)

「AI社会」で困るのは、ブルーカラーの話。頭脳労働者には関係ない――そう思い込むエリートは少なくない。が、現状はさにあらず。失職危機に直面するのは、むしろそうしたホワイトカラーのお歴々なのだ。現場を知悉する経営コンサルタントによる、衝撃レポート。

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 今年1月にスイスで開催された世界経済フォーラム、通称ダボス会議で、世界15の国・地域において今後5年間で約510万人が職を失うという分析レポートが発表された。人工知能やロボットの台頭が労働市場の未来に大きな影響を及ぼすという指摘だ。

 今から5年後ということで言えば、つい先日、ルノー・日産自動車連合のカルロス・ゴーン会長は「2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化する」と表明した。

 完全自動運転車は、人手不足に悩む運輸業界の「働き方改革」に革命をもたらす。結果、長距離ドライバー、タクシー運転手など日本全体で123万人の雇用を不要に変える。運輸業界のブラックな労働環境は、仕事自体が消滅するという形で解消されることになる。

 ダボス会議が今後5年間を予測するのに対して、今後20年間の未来を予測したのがオックスフォード大学のオズボーン准教授だ。野村総研との共同研究によれば、今から20年以内に日本人の携わる仕事の49%が人工知能とロボットに置き換わる可能性があるという。

 仕事が消滅するとわれわれの生活はどうなるのか? そもそも経済社会は成立するのだろうか?

 実は仕事の消滅については世の中にいくつもの誤解がある。この寄稿記事では、われわれが勘違いしやすい“誤解”について、ひとつひとつ説明していきたいと思う。

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