「富岡八幡宮殺傷事件」容疑者・富岡茂永が生前「週刊新潮」に訴えた“姉の密告”

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宮司交代劇の真相

 富岡八幡宮の祭礼は、山王日枝神社、神田明神と並ぶ江戸三大祭に数えられている。

 ダイヤモンドやルビーの嵌め込まれた日本最大の神輿は、佐川急便の創始者・故佐川清氏が奉納したものである。

 江戸時代には境内で勧進相撲が行われ、富籤の発祥地としても名を馳せたこの八幡宮の宮司は、明治以降、富岡家が代々継いできた。が、第20代宮司・茂永氏(41)の素行は神職にあるまじき悪さで、父親の興永氏(73)が相続権を剥奪する廃除を東京家裁に請求しているほど。いわば勘当同然の放蕩息子なのだ。

 茂永氏は、駒大、皇学館大を卒業後、実家の富岡八幡宮で権禰宜(ごんねぎ)、禰宜、権宮司、宮司代務者として修行を積み、平成7年に興永氏の後継宮司に就任した。

「節分祭の参拝者減少に歯止めをかけようと、フランス旅行が当る富籤を企画したこともあったけれど、本領発揮は専ら私生活の方だね」

 とは氏子の1人。

「何しろ離婚歴が2回。最初の結婚は1男1女をもうけながら、フィリピンクラブに入り浸って奥さんに愛想尽かしされた。2度目の結婚直後、しばらくは浮気の虫も治まっていたが、やがて銀座や錦糸町のクラブ通いが復活。ホステスの1人を愛人にした挙句、3番目の奥さんにしてしまった。2番目の奥さんは茂永氏に財産分与を求めると同時に、今の奥さんにも500万円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起しています」

 茂永氏以外の富岡家は全員が2番目の妻に同情的だ。母親は、息子は女性を散々泣かせてきて恨まれても仕方のない愚かな人間と詰(なじ)っている。妹に至っては、兄は、嫁がいながら深川ゆかた美人コンテストの優勝者に言い寄った、以前から覗きの常習犯だったなどと、醜悪な趣味まで暴露に及ぶ始末だ。

 骨肉相食む泥仕合の未、束京都神社庁などに相談した興永氏は、昨年4月、茂永氏に辞表を出させ、自ら宮司に復帰した。

 相談を受けた東京都神社庁の新倉重行参事はこう語る。

「茂永宮司の女性関係を指弾する怪文書が日本全国の名のある神社に届いた。真偽はともかく、神社の名誉を傷つけた事は間違いなく責任を取らせるべきだと答えました」

 茂永氏は1億2000万円もの退職金を手中にしたばかりか、毎月30万円の年金が支給され、約十数万円の不動産収入も約束されているというから羨ましい限り。

 それでも、「金がない」とボヤく息子夫婦を母親は、生涯遊んで暮らそうとするからだ、と一刀両断している。

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