子連れ出席で議会ジャック 熊本市議のおかしな持論

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議事を妨げただけ

 当選すると、緒方氏はさっそく議会に要求を突き付けている。

「2泊3日の地方視察に、子連れで行くことを求めたのです。そこでベビーシッターを付ける条件で認めたのですが、彼女は知り合いの女性をベビーシッターとして連れて来ました。その際彼女はベビーシッターの交通費、ホテル代も公費から出せと求めて来ました」(前出・市議会事務局関係者)

 これに対して議会は税金からの拠出は出来ないと拒否。この時は彼女も矛を収めたが、言うなれば、今回の“議会ジャック”はリベンジだったのか。

 そこで、ご本人に聞いてみると、

「昨年から子連れの本会議出席や託児所設置を事務局に訴えてきました。実際、昨年11月には事務局長と1時間半ほど話し合っていますが、要望は受け入れられなかった。子育て世代の皆さんが直面している問題を、赤ちゃん連れで議場に座ることで体現したかったのです」

 何だか、自分の待遇改善ばかりを求めているようにも見えるのだが、自民党市議団の原口亮志議員が言うのだ。

「子育てのための就労環境は必要ですよ。でも彼女がやったことは議事を妨げただけ。テレビに映ったのは思惑通りだったのでしょうけどね」

「子育て紛争」の解決手段にはならなかったようである。

週刊新潮 2017年12月7日号掲載

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