日本一の百寿エリアで栽培の“食べると寿命が10年延びる”食材 長生き導く体操も

社会週刊新潮 2017年11月30日号掲載

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5年連続「100歳以上」が日本一多い「島根県」の秘密(3)

 長寿といえば長野や沖縄あたりが頭に浮かぶが、県民10万人あたりの「百寿者率」が日本一なのは島根県である。なかでも山間部に位置する邑智(おおち)郡川本町は、実に10万人あたり326・89人と県内最高の百寿者率を誇る。同じ邑智郡の美郷町、邑南町もそれぞれ293・19人、282・41人と、実に同郡内で3位までを独占している状態である。そして、その「百寿エリア」で盛んなのが、エゴマ栽培だという。

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 川本町を拠点とする加藤病院の加藤節司理事長によれば、

「ここ15年ほど、町を挙げてエゴマ油を売り出しています。エゴマはシソ科で『畑の青魚』と称えられるほどオメガ3脂肪酸が豊富で、東北では『じゅうねん』と呼ばれています。それは、食べると寿命が10年延びるという意味だそうです」

 エゴマはその種が食用であり、脂質に含まれる「α-リノレン酸」は、中性脂肪やコレステロール値を下げて血流をスムーズにすることで、動脈硬化やアルツハイマーの予防に効果があるとされる。体内に入るとEPAに変化するため「畑の青魚」と呼ばれるわけだが、厚労省が4万人を対象に行った調査では、EPAをよく摂取している人は、摂らない人に比べ心筋梗塞のリスクが65%減ったとの結果が得られている。

 また、エゴマの栽培が盛んな宮城県の町で住民を調査したところ、95%以上の人の「血管年齢」が、実年齢以下か同程度であった。“10年延びる”のも、あながち大袈裟ではないのだ。

 川本町産業振興課のエゴマ担当者に聞くと、

「2002年に初めて町内で作り始め、05年には地元の業者が栽培に参入し、作付が増えていきました。人口約3400人の川本町では現在60人ほどが栽培に従事しており、畑の延べ面積は約20ヘクタール、年間出荷量は3トン弱。契約農家は美郷町や邑南町にも及んでいます」

 山間の町のプレミアムフードである。

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