事件をこじらせる「貴乃花」 兄「花田虎上」が明かした絶縁の理由

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「兄弟優勝決定戦」

「僕は父(先代の大関貴ノ花)の“スカウト”で角界入りしたわけですが、あれは素質を見込んでのスカウトではなかったように思います。つまり、ひとりの相撲取りとして入門したのではなく、あくまで逸材と言われた『弟の兄』としての入門だったんでしょうね」

 そして、若貴兄弟として騒がれたものの、

「若い女の子のファンは全部弟で、僕のファンは男がメイン。僕の女性ファンは年配の方が中心で、気付いたら20歳で『シングルマザーが結婚したい男性ナンバーワン』になっていました。『あっ、俺ってそういうポジションなんだな』と。要するに、僕は弟の壁だったんだと思います。若乃花という兄が壁として存在することで、弟は誰からも変なことをされない。僕は弟を横綱にするためのお目付け役に徹していました」

 ところが前記の通り、その後、兄弟は不仲に至るわけだが、

「決定的なきっかけは95年の11月場所。史上初の兄弟優勝決定戦に僕が勝ったことでした。正直、負けたいくらいでしたが、結局、勝ってしまった。以来、弟の中に『しこり』のようなものが生まれ、事あるごとに向こうから突っかかってくるようになったんです。僕としては、何も含むところはなかったんですが……。でも、(弟から)今もう一度話そうと言われてもウェルカムではないですね」

 貴乃花親方の周りでは、どういうわけか禍根が生まれやすいようである。

週刊新潮 2017年11月30日号掲載

特集「思惑入り乱れる角界のアウトレイジ! 暴行『日馬富士』謀略『貴乃花』7つの謎」より

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