日馬富士暴行事件の原点“錦糸町バー”と“モンゴル料理店”を結ぶ点と線

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羊料理のオンパレード

 元白馬関は83年5月生まれの34歳。日馬富士は84年4月で33歳、白鵬は85年3月で32歳だから、両横綱の先輩にあたる。後で調べてみると、引退後、母親が経営するこの店を手伝っていると報じられていた。モンゴル人力士が訪れることも珍しくないと書かれている。だが記者が訪れた月曜の夜は、今の状況が影響しているのか、ご本人は不在だった。

 メニューを見ると、基本的には羊料理のオンパレード。羊の「骨付き塩茹で肉」がお勧めのようだが、3人前3800円なので断念。代わりに「ラムスペアリブ」(1セット1800円)と、羊の肉まん「ポーズ」(4個480円)、「ウランバートルサラダ」(650円)、それに生ビールを注文した。

 生ビールがテーブルに置かれ、しばらくするとサラダが来た。食べてみるとピクルスのようだが、不思議とケチャップの香りを感じる。首を傾げながら食べていると、ポーズが登場した。皮の美味さは誰もが感じると思うが、問題は中身だ。

 やはり挽肉が羊なのだ。野菜なども入っているかもしれないが、皮のもちもちとした食感の後に、がつんと羊の味と香り、肉汁が口いっぱいに広がる。潜入記者は羊が苦手ではなく、喜んで平らげた。だが嫌いな人には辛いだろう。

 スペアリブは日本の焼肉に通じるような甘辛のたれで味付けされていた。だが、不思議とジンギスカンとは似ていなかったそうだ。記者は「やっぱり香料の使い方が違っているような気もしましたが、味音痴なので信用しないでください」と弱気だ。

 美味しい羊料理とアルコールを堪能し、記者が会計を依頼すると、レジの近くに某キー局のワイドショースタッフの名刺が置かれているのを見つけた。記者も名刺を出して取材を依頼したが、「日本語、分かりません」と正確な日本語で返されてしまった。

 笑顔を浮かべ、極めて丁寧な物腰。だが、取材拒否の姿勢は明らかだった。念のために「白馬さんは?」と質問してみると、「モンゴルに帰っています」という答えだった。

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