“自民党が勝った選挙じゃない” 言いたい放題「小泉進次郎」を叱れない自民党

国内 政治 週刊新潮 2017年11月23日号掲載

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「反安倍」の口撃を始めた荒ぶる小皇帝「小泉進次郎」(下)

 11月に入り、小泉進次郎筆頭副幹事長の“安倍批判”はキレ味を増している。幼児教育無償化などの社会保障に掛かる2兆円のうち、3000億円を経済界に出させる安倍総理の方針に公然と異を唱え、政策や選挙戦略についても口撃を止めず。反安倍のスタンスを取ってきた石破茂・元幹事長は干され、加計問題を招いたかのごとき“印象操作”を行われた一方、小泉氏の言動に批判の声すら上がらない。その理由には、小泉氏がこの度の総選挙の功労者であるためと、政治アナリストの伊藤惇夫氏は指摘する。

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 確かに小泉氏は、先の総選挙で安倍総理を凌ぐ人気を誇り、全国で70カ所も応援演説した功労者。なるほど、彼が組織の秩序を無視して振る舞えるわけだ。ゆえに小泉氏は、「公」の場以外でも言いたい放題で、近しい議員らに対しては、次のような物言いまでしているのである。例えば「3000億円問題」に関しては、

「官邸は(改革の)本気度が足りない。財源が足りないから経済界に出させようって発想には胡散臭(うさんくさ)ささえ感じるね」

 そして総選挙についても、

「自民党が勝った選挙じゃない」

「(本来、自己反省に重点を置くべきだったのに)執行部は野党批判を大展開してしまい、我慢しきれなかった」

「有権者は、今の執行部を信頼していない」

「(安倍総理が選挙戦最終日に街頭演説した)秋葉原に集まったのは、『シンパ』でしょ。所詮、彼らは応援団なんだから勘違いしてはいけない」

 このような小泉氏の声、少なくとも彼のスタンスは、当然、安倍官邸も把握しているはずだが、小泉氏が「石破血祭り」のような目に遭うことはない。人気があれば、何でも許される状況が、現下の自民党には生まれているのだ。

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