都立高受験生の「内申点」、“職人タイプ”よりも“ゼネラリスト”が人気のワケ

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オール5に等しい成績が“合格ライン”

 都立高入試の場合は基本的に「5教科の評定合計+実技4教科の評定合計×2」の式で算出する。5教科オール5の満点は25点、実技4教科は20点の2倍で40点。9教科がオール5だと65点となる。

 この内申点が都立入試では「学力検査(受験点)7:内申点3」の割合で合否判定に使われる。3割という数字の印象は人によって様々だろうが、少なくとも受験生には、悩みの種として機能し続けてきた。

 例えば都立トップ高にして名門高の日比谷高校(千代田区永田町)、西高校(杉並区宮前)、国立高校(国立市東)の“御三家”となると、必要な内申点は「61点」という情報もネット上に存在する。

 満点65点との差は僅か4点。しかも実技系4科目は評定が2倍だ。たとえば、実技4科目のうち3科目が4なら、受験5科目がオール5であっても、合計59点なので“アウト”になってしまう。ここまで単純ではないにしても、このような計算を進学高狙いの受験生が繰り返すのは事実だ。知人に受験生の親が多いジャーナリストが指摘する。

「この内申点が、3年生の1学期と2学期の中間・期末テストの平均点で機械的に決まるなら、これほど受験生や、教育熱心な親を悩ませなかったと思います。テストの平均点が100点から80点なら5、79点から60点なら4、というシステムなら分かりやすいのですが、実際はテストの平均が90点を越えていても、評定が4になることがあるんです」

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