「安倍首相」に投票しなかった“おれが城主喜四郎”

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 一体、なぜ――。

 今月1日に行われた首相指名選挙での、中村喜四郎代議士(68)=茨城7区=の投票行動に、俄かに注目が集まっている。

 政治部デスクの話。

「無所属とはいえ公明党の推薦を得ているので、スジとしては安倍さんに入れるべきところなのですが」

 彼が一票を投じたのは、安倍総理でも、公明党山口代表でもなく、

「よりによって、民進党の代表になった大塚耕平氏です。中村氏との接点は、私の知る限りありませんね」

 もちろん、

「彼が民進党に入党する気配はありません。一体何のための投票だったのかと、話題になりました」(同)

 中村氏と言えば、1994年、あっせん収賄罪容疑で逮捕され、自民党を離党。以降、強力な後援会「喜友会」をバックに、無所属で当選し続け、14選。

 地元紙記者が続ける。

「今回も楽勝と踏んだのか、選挙期間中にもかかわらず、茨城県内で希望の党から出馬していた候補の応援演説に出かけていました」

 指名投票について喜友会関係者に訊ねると、

「そもそも、首班指名で誰に投じるかなんて地元には関係ないから、知らない」

 と笑い飛ばした上で、

「喜四郎さんのことを、“国会で何もしていない”と批判する人も多いけど、彼は自民党時代、圏央道の計画に携わって、選挙区内にインターチェンジを4つも持ってきてくれた。そのおかげで今の繁栄がある」

 さらに、

「逮捕された事件だって、後援者は皆“先生は無実”だと思っています。むしろ、あの件で団結が深まった。いつかまた、大臣になれるチャンスが来ることを、私らは期待していますが」

“城主”喜四郎、地元での人気、衰え知らず。

週刊新潮 2017年11月16日号掲載

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