「イヴァンカ」来日のドタバタ劇 当日に夕食用意、銀ブラに備えた警備プラン…

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米中韓メディアが冷笑「トランプ父娘来日」の“おもてなし狂想曲”(1)

 安倍晋三総理(63)の掲げる金看板が、「戦後レジームからの脱却」であることは説明するまでもない。だが今回、紛う方なき日本の国土で繰り広げられた光景は、米国のご機嫌取りという戦後レジームそのものにも映り……。トランプ父娘来日による、おもてなし狂想曲。

 ***

「U、S、A!」

「U、S、A!!」

「U、S、A!!!」

 11月5日午前10時30分、東京都福生(ふっさ)市。2時間ほど前から、迷彩服を身に着けた米兵のバンドの生演奏による「レッド・ツェッペリン」「ピンク・フロイド」「ジャーニー」等のロックバンドの曲が大音量で轟いていたそこは、大USAコールに包まれていた。

 その米軍横田基地に降り立った大統領専用機「エアフォースワン」。会場には、山口県岩国基地から飛んできたF35戦闘機と、青森県三沢基地から馳せ参じたF16戦闘機が鎮座し、誇らしげに威容を見せつけている。

「私がこの旅を始めたかったのはここ以外にない!」

「我々は決して屈することはない!!」

「スカイもシーもランドも、そしてスペース(宇宙)も、我々が支配している!!!」

 ドナルド・トランプ大統領(71)がこう叫ぶと、彼を囲んだ約2000人の米兵たちの高揚は最高潮に達した。

 一方、招かれていた300人ほどの航空自衛隊員は、まさかUSAコールを唱和するわけにもいかず、所在なげに佇(たたず)む。しかも、そこに辿り着くには、空自幹部までが若い米兵によるセキュリティチェックを受けなければならなかった。

 ひとしきり「USA最高」演説をぶったトランプ大統領は、レッド・ツェッぺリンの曲、その名も「ロックン・ロール」が鳴り響くなか、米兵たちとハイタッチを交わし、大統領専用ヘリ「マリーンワン」で埼玉県川越市のゴルフ場へと飛び立った。無論、そのヘリの燃料も米軍が用意したものだった。

 この日、福生は完全に米国の大統領の「庭先」と化していた。だが言わずもがな、福生は日本の国土である。戦後72年を経てなお、我が国が事実上の「米国51番目の州」である現実がそこに存在していた――。

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